間もなく交流戦 [スポーツ]

2日間のインターバルを終えて、プロ野球は今日から交流戦に突入します。
というわけで今回は毎年恒例となっている、交流戦前のセ・リーグ戦力分析記事です。
まあ、相も変わらず独断が多分に含まれているわけですが……


中日ドラゴンズ 38戦 20勝12敗6分
2年連続優勝を果たし、高木守道新監督の下3連覇を目指す中日ドラゴンズ。
昨年までは胃薬打線と揶揄されるほど貧打に喘いでいたが、今シーズンはここまで打率.248
本塁打20本といずれもリーグトップであり、得点はリーグ2位の108得点を記録している。
チーム防御率2.07は12球団トップを維持し、数字上では昨年を上回ってここ数年では珍しく
交流戦前で首位に立っているが、内実は決して万全な状態とはいえない。
実際阪神・広島・横浜には圧倒的に勝ち越しているが、巨人と東京ヤクルト相手には負け越し
ており、特にここ数年続いている神宮球場の鬼門っぷりは今年も健在で、その影響もあってか
独走状態に突入出来ないもどかしさもある。
脇腹痛の影響で戦線を離脱していた森野や、インフルエンザで離脱していた山崎の復帰。
右肩痛で出遅れていたネルソンも合流したが、吉見は左足太腿の肉離れで現在は戦線離脱
を強いられており、浅尾も勤続疲労の影響からか開幕から調子が上がらず2軍落ちした。
ルーキーの田島は15試合登板ながらも既に26イニングを投げており、登板すればイニング跨
ぎで2回を投げるのが当たり前の状況になりつつあり、田島は計算上シーズン100イニングに
到達しかねない。また岩瀬も既に20試合登板で、このままだとシーズン75試合登板となるか
なりのハイペース。
開幕当初は中継ぎだった山井が先発に回っているにも関わらず、高橋聡文はまだ復帰の目処
が見えてこないなど中継ぎ投手に不安を抱えている。
吉見不在で完投が期待出来る投手がほぼ不在なのも、どう響いてくるかは判らない。
浅尾が降格して不安を抱える中継ぎが、どこまで頑張って田島と岩瀬の負担を軽減できるか?

東京ヤクルトスワローズ 35戦 19勝13敗3分 ゲーム差1
昨年終盤まで首位にいながら、故障者や不調の選手が続出して優勝を逃した東京ヤクルト。
今シーズンこそ優勝したいはずだが由規が故障で出遅れ、相川も足の骨折で戦線離脱を余儀
なくされたり、開幕前はバレンティンや畠山の調子が上がってこなかったりと常に頭を悩ませる
事が続いている。まあ、左のエース石川が春先に勝てないのは例年通りではあるが……
打率は中日に次ぐリーグ2位の.242でありながら、得点はリーグ4位の99点。チーム本塁打数
も18本と、1位の中日とは2本しか違わないのに得点は9も違っている。
その要因は中日の本塁打が比較的ばらけているのに対し、チーム本塁打の2/3がバレンティン
一人に集中している東京ヤクルトとの差だろう。
神宮を大の苦手とする中日、例年通り左に弱い巨人には勝ち越している反面、昨年お得意様だ
った横浜相手には負け越している事も現在2位に甘んじている要因の一つといえる。
林の不在をバーネットが、相川の不在を中村悠平がカバーし、石川もようやく勝ち始めたがバレ
ンティンと畠山が調子を落としてきていることが不安要素の一つ。
特に昨年後半は研究されて本塁打を量産出来なくなったバレンティンと、4番に座っていた畠山
の終盤に於ける長い不調がV逸する要因の一つでもあったため、彼らが復調するまでいかに凌
げるかも重要。また相川不在の間チームを支えてきた中村が、相川の復帰でどうなるのかも注
目してみたい。というか、増渕はやっぱり中継ぎの方が活躍しますね。

阪神タイガース 37戦 17勝15敗5分 ゲーム差2
2000年代後半の2強ともいうべき中日と巨人の後塵を拝し、優勝から遠ざかる事6年。
和田新監督の下、2強時代に待ったをかけるべく覇権奪回に燃える阪神タイガースだったが、
ここまでの戦績は辛うじて勝率5割を上回っている状況。
開幕目前にマートンが故障離脱を余儀なくされて苦しい船出となったが、そのマートンが戻って
きた矢先に正捕手の藤井が顔面へ死球を受けてこちらも故障離脱を余儀なくされるなど、とに
かくベストメンバーを揃えるのに苦労してきた。尤もそれは他の球団も同じ事なので、言い訳に
はならないのだが……
打線に関しては守備に関してはまだまだ不安があるものの金本が復活してきたこと、赤星の引
退以降苦労してきたセンターも柴田との併用や代走などで使われる大和が好調である事など、
プラス材料もあるが得点源として期待されるブラゼル・マートンの調子がなかなか上がってこな
いというマイナス要素もある。
投手陣に関しても先発は岩田が唯一の3点台である事を除けば、安藤の想定外の安定感を含
めて全員が1点台から2点代前半を維持し、中継ぎは筒井・福原は0点台、渡辺・榎田が1点台
と安定している。
東京ヤクルトと広島には勝ちこしているものの、優勝を争う相手になる中日と巨人にはここまで
負け越しているのが痛い所。
やはり開幕カードの横浜DeNA戦で躓いたのが、原因なのかもしれない。それだけに交流戦最初
のカードである日ハム戦で躓くと、交流戦終了まで5割前後で推移しかねない。

読売ジャイアンツ 35戦 15勝15敗5分 ゲーム差1
3連覇から2年連続のV逸、しかも東京ヤクルトの後塵を拝してクライマックスシリーズ導入後初と
なる本拠地開催を逃す屈辱を味わった読売ジャイアンツ。
杉内・村田・ホールトンと大型補強を行い、V逸の要因の一つであった統一球対策を施して望んだ
シーズンだったが昨年同様に打線が沈黙し、借金7を抱えて一時的にとはいえ最下位にも転落し
たが5月の攻勢で辛うじて交流戦前に借金を完済した。
尤も、その快進撃が開幕から4番に座っていた阿部が故障で戦列を離れたGWからだったという
のは、皮肉といえば皮肉なのかもしれないが。
打てない打てないといわれていた打線だが、打率・得点・チーム防御率はいずれもリーグ3位の
数字であり、失点に関しては中日を抑えてリーグ最小という数字。
これは裏を返せば、大量得点で勝って僅差で負けている、ということであり、専門家の言葉を借
りれば「弱いチームの勝ち方」をしているとも考えられる。
それでも長野を1番、坂本を3番、村田を4番に据えてからは打線が昇り調子になっているのは
明らかであり、もっと早くに4番阿部を見切っていれば阪神よりは上にいたかも知れない。
セカンドは昨年盗塁王を獲った藤村が有力だったが、キャンプからなかなか調子が上がらず現
在は相手投手の左右で寺内との併用が続いており、未だセカンドは未固定のまま。
懸念材料の一つである中継ぎも昨年オフに手術した久保が開幕に間に合わせたが、調整不足
が祟って結局は2軍降格となり西村が代理守護神を務めている。7年目の福田、横浜から出戻
りの真田は大量リードの横浜DeNAで大量失点を喫するなど、結果を残せず現在は2軍。
左は山口と高木康成、右は新外国人のマシソンが結果を残してはいるものの、実質的にこの3
人と西村だけで試合を回していくのは困難であり、接戦になればなるほど難しい戦いを強いられ
る可能性は非常に高い。

広島東洋カープ 37戦 14勝20敗3分 ゲーム差3
優勝から18年、Aクラスでさえ14年遠ざかっており、21世紀に入って唯一Aクラスを経験して
いない広島東洋カープ。
就任当初から優勝を目指すと豪語したものの、結果は2年連続で5位に終わった野村謙二郎
監督も今年で3年目。昨年は膝の故障でシーズンを棒に振る事となった梵が戦線に復帰し、疲
労と統一球への対応で昨年前半戦は苦戦した前田健太が好調。更には昨年好投したバリント
ンに、右肩痛で離脱していた大竹の戦線復帰、即戦力ルーキーの野村の加入で厚みを増した
先発投手陣。覚醒の兆しを見せた岸本・今村に加えて、サファテ・ミコライオの中継ぎを擁し、昨
年後半の失速で逃したAクラスが見えてきたはずだった。
しかし貴重な中継ぎ左腕としてチームを支えたぺろーんこと青木高がキャンプの段階で早々に
離脱し、4月には主砲の栗原も右肘の手術で戦線離脱を余儀なくされ早くても復帰は9月と絶
望的。元々春先はあまり打たない栗原に代わって新外国人のニックが1試合3本塁打など、そ
れなりに穴を埋めてはいるのだが勝ちには結びつかず。加えてサファテとミコライオが監督の投
手起用に関して不信感を抱えているという話もあり、チームの雰囲気は芳しくない。
そんな事情もあってか昨年は統一球に苦しむ他球団を尻目に、東京ヤクルトと首位争いを演じ
たチームがGW終了時には早くも定位置となる5位に沈んでいる。
まあ理由は6戦全勝と鯉の餌である横浜DeNA戦が無かった事と、地味に連敗を重ねた事です。
4月後半から1勝すると3連敗という試合が続いていましたから、借金が膨らんで順位が落ちる
のは当然の帰結ですね。
あとは横浜専用機の福井を過信しすぎた事も、要因の一つかもしれません。
毎年のように大型連敗を喫して下位に沈み込む交流戦を控え、既に低位置という絶望感。
今年こそ少し遅い鯉幟の季節として、上位躍進の場に出来るか?

横浜DeNAベイスターズ 34戦 10勝20敗4分 ゲーム差2
4年連続の最下位、主力野手の相次ぐ流出、毎年のように浮上する身売り話と、とにかくここ
数年は暗い話題が多すぎた横浜DeNAベイスターズ。
オープン戦は3位、しかもチーム防御率は唯一の1点台と好調だったものの、いざ蓋を開けて
みれば防御率3.61・失点130は共に12球団中11位。盗塁は最低の7個と自慢の機動力は
見る影も無く消え失せて、ある意味戦前の予想通りに今年も最下位に沈んでいる。
明るいのは監督とラミレスの性格と森本の頭だけか?と言われても、反論の仕様が無いわけ
です。
元々野手陣の戦力は他球団と比較して1枚も2枚も劣る上に、腰痛で調子が上がらない渡辺
直人、肉離れを起こしたラミレスがスタメンに入れず、筒香はオープン戦の練習中に死球を受
けて骨折で不在。投手陣に至っても江尻は昨年の酷使が祟って右肩痛で出遅れ、大原・藤江
・牛田も不調で中継ぎは山口と篠原以外昨年の主戦投手が不在。先発は軸となる高崎以外に
は三浦が戻ってきた事と新加入のジオがいる位で、清水はまだ復帰の目処が立たずオープン
戦では結果を残したものの、未知数の国吉をローテーションで使わねばならない状況で開幕を
迎えている。
リードオフマンとして期待されていた梶谷は3年前の松本同様、オープン戦では結果を残したも
ののレギュラーシーズンの壁を打ち破れずに調子を崩して2軍落ち。新チームのキャプテンに
指名された石川も結果は芳しくなく、1ヶ月持たずに機動力野球の旗印を降ろす結果となった。
このうち藤江・筒香・梶谷は戦線復帰を果たしたものの、三浦以外の先発投手陣は炎上を経験
しており、昨年同様に投打がなかなか噛み合わずに落とした試合も少なくない。
とにかく打てない、出塁出来ない打線ではあったが筒香・吉村の合流後は活性化を始め、終盤
に得点を重ねる事が多くなった。リードされても粘り強く戦えている分、ただでさえ乏しい戦力の
ベストメンバーが揃わないのがもどかしい所でもある。
毎年下位に沈むため、交流戦終了時がシーズン終了だった横浜。今年こそ踏み止まって巻き
返しを図る事が出来るのか?


基本的に交流戦が得意な球団が無いセ・リーグですが、時折確変を起こしたかのように勝つこ
ともあるので、こればっかりは蓋を開けてみないと判りませんね。
ダル・岩隈・和田がメジャーに行き、杉内・ホールトンはセ・リーグに移籍、涌井は勤続疲労から
先発で炎上して抑えに回り、田中はキャンプ中の故障による調整不足の影響で2軍と、パ・リー
グの主だった有力投手の大半は不在な状況で、今年はセ・リーグ優位という話もあります。
だからといって金子千尋がいるオリックス、摂津がいるホークス、武田勝がいる日ハム、成瀬と
唐川がいる千葉ロッテ、岸がいる埼玉西武から簡単に勝てるとは思えませんけど……
恐らく上位4球団は交流戦勝率5割を維持しつつ、勝てそうな試合は拾って上積みが目標。
広島は大型連敗を喫しない事、横浜DeNAは2桁勝利と対オリックス戦の連敗を止める事、と
いった辺りがまずは現実的な目標でしょうかね。
上位4球団が勝率5割の維持に四苦八苦している間に、広島と横浜が確変起こして優勝争い
とかやるとセ・リーグは面白くなりそうですが、それを期待出来そうにないのが悲しいところ。
波乱が起きるのか?はたまた例年通り順当にパ・リーグが上位を占めるのか?
とりあえず最初は昨年おかわりくんのチート化を引き起こした横浜DeNAが、おかわりくんに調
子を取り戻させないようにして貰いたいですね。

nice!(2)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 2

コメント 6

ミュウミュウ 店舗

匿名なのに、私には誰だか分かる・・・(^_^;)ありがとう。。。
by ミュウミュウ 店舗 (2013-06-28 21:07) 

Khloe

Some truly wonderful content on this internet site, appreciate it for contribution. “The spirit is the true self.” by Marcus Tullius Cicero.
by Khloe (2013-07-28 04:45) 

height increasing insoles

This is just what I’ve been searching for all day long. Do not stop updating this website.
by height increasing insoles (2013-08-20 18:59) 

insoles height increase

Hi! I’ve been subsequent your site for a long time now and at last got the courage to go ahead and give you a shout out from Atascocita Texas! Just wanted to say keep up the excellent function!
by insoles height increase (2013-08-21 08:43) 

shoe inserts increase height

Alas, no, it hasn’t been released, and probably never will be.
shoe inserts increase height http://blogtext.org/AdjustableHeelLi/topic/98584.html
by shoe inserts increase height (2013-09-06 09:47) 

shoe insoles for height

The actual challenge to become is normally you’ll be able to really SOLE have a look at that level of your tax discount more than the internet by seeking at your RATES web-site.
shoe insoles for height http://blog.libero.it/TallGirlsBlog/commenti.php?msgid=11631226&id=391429
by shoe insoles for height (2013-09-08 15:26) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックは一部のブログや時間帯、 記事によって弾かれてしまうことがあります。 頂いたトラックバックには返信するよう心掛けておりますが、 全てのトラックバックに返信する事が叶わない事を予めご了承下さい。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。