Fate/Zero補足情報その18 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第18話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:なんでいきなり過去編?というか過去編って必要なの?
A1:まず過去編の必要性の有無ですが、必須といえます。
   というより過去編を描かないと、何故切嗣があそこまで冷酷な人間になったのかを理解出来
   ないという理由が一つ。もう一つの理由は、過去編を描かないと聖杯に託す切嗣の願望が見
   えてこないからです。
   正確には、切嗣の願望が恒久的な世界平和であることは既に明かされているものの、何故
   それを望むのか、という動機の部分が全く見えてこないからですね。
   つまり世界平和を望む動機の部分を明らかにするために、過去編が必要だったわけです。
   なによりこの過去編は、この作品のラストシーンにも繋がってくる重要な部分なので、省くわけ
   にはいかなかった、というのもあります。

Q2:今回の過去編って、本編からどの位前の時間軸なの?
A2:20年前です。
   まず本編に於ける切嗣の年齢ですが、切嗣は第4次聖杯戦争終了の5年後に享年34歳で
   この世を去っています。本編は第4次聖杯戦争の真っ只中であり、享年から逆算すると本編
   中の切嗣の年齢は29歳である事が判明しています。
   そして過去編に於いて判明しているのは、シャーレイが切嗣よりも4歳年上であるという事と、
   彼女が13歳だったという2点です。この事からアリマゴ島に居た時点での切嗣の年齢は9歳
   であり、本編との年齢差から20年前の出来事である、と導き出されるわけです。
   なお切嗣は幼少期から父親と共に世界中を転々としており、島に移住してきてから1年程度
   しか経っていません。

Q3:シャーレイは何故試薬を持ち出したの?
A3:彼女が試薬を持ち出した理由は恐らく二つあります。
   一つは彼女自身が語っていた通り村人、とりわけ教会のシモン神父に対して矩賢の研究の
   素晴らしさと正統性(と彼女は思い込んでいるが)を証明する意図があったこと。
   そして恐らくもう一つの理由は、自身の有能さを矩賢に認識させて助手としてではなく弟子と
   して、矩賢の研究に携わりたいという意図があったと思われます。
   そして両方の目的を同時に為す手段が自身に用いての研究の証明と考え、密かに試薬を持
   ち出した結果が、あの惨劇と推測出来ます。

Q4:なんで神父はあっさりとやられたの?
A4:所謂、表側の人間だったからです。
   シモン神父は聖堂教会から派遣されてきた神父ではありますが、この聖堂教会には表向きの
   顔と言峰親子が所属する裏の顔が存在し信徒は無論のこと、教会に所属するものの大半はこ
   の裏の顔を殆ど知りません。神父ならば精々悪魔祓いの部署があることを知っているレベルで、
   対魔術師戦闘や対悪魔戦闘の訓練など受けていないものが殆どなのです。
   これまでに登場している聖堂教会の関係者は、表側の聖堂教会から見れば存在していない部
   署に所属している人たちばかりでしたが、シモン神父は本来の聖堂教会である表側の人間な
   ので、こういう事態に自力で対処する手段を持ち合わせていなかっただけです。

Q5:代行者と魔術協会の到着がやたらと早いのは何故?
A5:代行者に関してはシモン神父からの報告が色々と駆け巡るうちに彼らの耳に入り、最も近くに
   居た代行者が派遣されただけだと思います。
   魔術協会側の介入が早かったのは、彼らが矩賢の潜伏地域を特定して監視していたからです。
   本来魔術協会は封印指定を受けて逃亡した魔術師に対して、執拗に追い回すようなまねはし
   ません。何故なら相手を追い回しているよりも放置しておいて、封印指定を受けた魔術師が研
   究を進めたり完成させるのを待ってから回収した方が効率が良いからです。
   そのため本来なら逃亡されても問題視はしないのですが、矩賢はこれまでにも潜伏先で色々
   と厄介な問題を引き起こしながら逃亡を続けているため、業を煮やした魔術協会側が彼を捕縛
   するために追っ手を差し向け続けています。(切嗣の母親の死因はこれ)
   魔術協会は矩賢の潜伏先がアリマゴ島らしいことを突き止め、調査のために数人の魔術師を
   派遣した矢先に今回の事件に遭遇したわけです。

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Fate/Zero 第18話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第18話を見ました。
目的を達するためには悪辣な手腕によって障害を排除する事を厭わない衛宮切嗣。
かつて魔術師殺しの名で魔術世界を震撼させた彼に秘められた過去とは……

-#18 遠い記憶-

第4次聖杯戦争に於いて戦いの裏側で暗躍する、セイバーの真のマスターである衛宮切嗣。
魔術の存在を単なる道具の一つとして割り切り、魔術師であるが故に魔術師の思考や判断を
推測し、おおよそ魔術とは無縁な方法で魔術師を狩っていく対魔術師専門の暗殺者。
現役時代は魔術師殺しの二つ名で恐れられた切嗣、その始まりは今から20年程前へと遡る。

南海の孤島アリマゴ――――
蟹という意味の名を持ち、島で捕れる沢蟹を病人が食すとどんな病でも治癒させる伝承がある
30戸余りの漁村で島民が暮らすこの島で、幼き日の衛宮切嗣は父である衛宮家4代目継承
者・矩賢と共に暮らしていた。
魔術の研究に明け暮れる矩賢は、島の子供の一人である少女・シャーレイを助手兼家政婦とし
て雇い入れ、住居の世話をして貰う傍らで研究の手伝いをさせていたが、一方で村の大人達か
らは他者との関わりを拒絶する矩賢の生き方を好ましく思われていなかった。

島に移り住んでから1年が経ったある日の事。
シャーレイが手伝った魔術研究の成果を見せられた切嗣は、自身も父の研究を手伝いたいと申
し出るのだが、矩賢からはまだ早いと一蹴されてしまう。
そんな切嗣に対し、シャーレイは世界を変えるであろう矩賢の研究を引き継いだら何になりたい
のか?と問うのだった。

切嗣にとっては変わり映えのしない、それでも平穏を感じるのんびりとした島での生活だったが、
とある事件によってそれは一変する事になる。
ある日の朝、切嗣は父・矩賢から工房への立ち入りの有無を問われ、その後屋敷から絶対に出
てはいけないと厳命される。
その真意を測りかねた切嗣だったが、彼らの家へ毎日通っていたシャーレイがいつまで経っても
姿を表さない事に疑問を抱き、言い付けを破ってシャーレイの家へと向かうのだが、彼女の家で
中身が空になった小さな瓶を見つける。
それは矩賢の研究の正当性を立証するため、シャーレイが密かに持ち出した試薬の入った瓶だ
ったのだが……


というのが第18話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説はちょっと多目です。
ケリィ
アリマゴ島に於ける切嗣の愛称。
島の住民にとってキリツグの発音は非常に難しく、当初はケリトゥグと呼ばれていたがシャーレイ
がケリィと呼んだことからこの呼称が住民に波及していった。
死徒
魔術世界に於ける吸血鬼の別名で、血を吸われたことで吸血鬼になった存在のこと。
人為的に吸血鬼になった存在を総じて死徒と呼んでおり、逆に吸血鬼として生まれてきた存在の
ことを真祖という。
人間の血を吸って仲間を増やすなど、広義的に認識されている吸血鬼に近い特徴を備えているが、
半永久に近い寿命を持つ反面元々の肉体の劣化が著しく早いため、定期的に血液を補給しないと
肉体の維持が困難という欠点も有している。
通常は血を吸われた者はすぐさま吸血鬼になるわけではなく食屍鬼(グール)、いわゆるゾンビのよ
うな存在となって死体や人間を喰らい、腐り落ちていく脳や肉体を霊的に補完する。そうして完全な
肉体と知能を取り戻してようやく吸血鬼となるため、その過程には数ヶ月から数年が必要となる。
従って作中で吸血鬼なのはシャーレイだけであり、他の住民はまだ食屍鬼の段階といえる。
真祖の吸血衝動を抑制するために用意された人間が死徒の始まりであり、力をつけて真祖の元を
最初に逃れた27名の死徒を「死徒二十七祖」と呼んでいる。
遠坂家の魔術の師であり、月姫に登場するアルクエイドの後見人でもあるシュバインオーグは、こ
の二十七祖の一人である。

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Fate/Zero補足情報その17 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第17話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:どうしてアイリスフィールは気配だけで舞弥が来たと判ったの?
A1:結界の反応から判断しただけです。
   ケイネスの襲撃に於いて拠点としての機能を失い、切嗣が用意した新たな拠点に移ったわ
   けですが、古い日本家屋では魔力が散逸し易いこととアイリスフィールの体調の観点から、
   大規模な防衛用の術式を組み上げる事が出来なかったわけです。
   その為防衛用ではなく観測用の結界を拠点としている屋敷に張り巡らせて、敷地内に流れ
   込む魔力や侵入者を感知出来るようにしてあります。
   アイリスフィールは庭に設置した結界から気配を読み取り、敷地に踏み込んできたのが舞
   弥であることを断定したわけです。

Q2:時臣の書状を舞弥が持っていた理由は?
A2:アインツベルンの城に届けられた書状を回収したからです。
   アイリスフィールとセイバーが城を引き払って現在の拠点に場所を移して後、他のマスターが
   そうとは知らずに城を襲撃してくる可能性を見越して切嗣が大量のトラップを仕掛けており、
   舞弥が使い魔を用いて城を監視していました。
   当然ながら切嗣の存在を知る綺礼以外はアインツベルンが今も城を拠点にしていると思って
   おり、時臣が使い魔を用いて城に送った書状を舞弥の使い魔が回収したわけです。

Q3:セイバーって言峰綺礼の事を知らなかったの?
A3:彼女にとって不必要な情報だったため、教えられていませんでした。
   そもそもサーヴァントであるセイバーにとって戦うべき相手とは敵のサーヴァントであり、敵の
   マスターではなかったというのが理由の一つ。
   もう一つの理由としては切嗣の戦略がセイバーを囮としたマスター狩りであり、特定のマス
   ターの情報だけを開示するのはセイバーの猜疑心を招く事に繋がるからです。
   今回は既に切嗣の戦略がセイバーに知られていることもあり、切嗣にとっては最大の脅威
   となるマスターの情報を伏せておく必要など無い、という判断から教えたものと思われます。

Q4:なんで時臣は交渉の場に言峰教会を指定したの?
A4:アインツベルン陣営に警戒されないと思ったからです。
   聖杯戦争は聖堂教会が監督役として取り仕切っており、不可侵の取り決めによって教会に
   対して危害を加える事は出来ません。
   これは単に相手が監督役であるから、というのみならず、聖堂教会全体を敵に回す危険性
   があるからこそです。また屋敷に招いた場合、アインツベルンにとっては敵陣のど真ん中へ
   来るようなものであり、死地にむざむざと飛び込んでの会談など承諾しないであろうという時
   臣の配慮も働いています。
   その為(表向きは)中立の立場にある教会での会談をセッティングしたわけです。
   尤もそれは、遠坂陣営と監督役が裏で繋がっている可能性を切嗣が考慮していた事や、綺
   礼の独断専行による諍いについて時臣が承知していないという証左でもありますが。

Q5:時臣とアイリスフィールの会談に舞弥が同席している理由は?
A5:会談の内容を直接切嗣にも聞かせるためです。
   時臣側が会談を行う際に出した条件は両家のマスターとサーヴァントに加え、介添え人を1名
   だけというものでした。この条件は云わば言峰綺礼を会談の場に同席させる事で彼と共闘関
   係にあったという事実を公表すると同時に、アインツベルンの手の内は既に判っているという
   情報戦に於ける自らの優位を示す事で交渉を優位に進める目的もあったからです。
   ただし、綺礼とアインツベルンとの遺恨を事前に知っていれば、時臣は別の条件を提示してい
   た可能性は十分にあります。

Q6:アイリスフィールがライダーの情報を欲した理由は?
A6:ウェイバーの所在が一向に掴めないからです。
   今回の聖杯戦争に備え、切嗣と舞弥は3年前に直接冬木市を訪れて戦場の下見を行ってお
   り、その際に御三家以外のマスターが拠点として設けるであろう場所を予め調べてありまし
   た。その甲斐あってか、聖杯戦争が始まってから他のマスターの拠点は比較的簡単に突き
   止めることが出来ましたが、滞在費をケチって無関係な民家に寝泊りするウェイバーだけは
   見つけられなかったのです。
   勿論、戦場から帰還するライダーの追跡を試みた事も何度かありますが、常に飛行宝具で
   移動するライダーには使い魔を用いても追いつけず、どうしてもウェイバーの拠点を見付け
   出す事が出来なかったわけです。

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Fate/Zero 第17話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第17話を見ました。
緒戦の約束を果たすため、正面からランサーとの一騎打ちに望むセイバー。
その裏で切嗣はケイネスとの密約を結び、まんまとケイネスを排除する事に成功したが……

-#17 第八の契約-

衛宮切嗣がランサー陣営が拠点とする廃墟に於いてセイバーにランサーの注意を引き付けさせ、
ソラウの身柄を人質としたケイネスとの密約を結んでいたその頃、自身が救命した間桐雁夜を屋
敷へと送り届けて教会へと戻ってきた言峰綺礼は、礼拝堂でケイネスによって殺害された父・言
峰璃正の遺体を見つける。
綺礼は夜が明けてすぐ、師である遠坂時臣の元を訪れて璃正の死を報告するのだが、雁夜の生
存や切嗣の暗躍に加えて自身が再びマスターとしての権利を手にしている事も伏せたままだった。
そんな綺礼に対して感情を表に出していないことを指摘するギルガメッシュは、悔しい心情を吐露
する綺礼に自分の手で父親を殺せなかった悔しさではないのか?と核心を突く。

聖堂教会からの秘密裏の助勢と、ギルガメッシュという絶対的なサーヴァントを従えていた事で必
勝の確信があった時臣だったが、キャスターの暴走と追加令呪の獲得の失敗に加えて最大の協
力者でもあった璃正の死を知らされた事で自身の勝利が不確定なものになりつつある事を悟り、
凛を遠坂家の正式な後継者に指名すると同時にアインツベルンに対する共闘の申し入れを行う。

ランサー陣営を排除したものの、気を失って倒れたアイリスフィールを連れて土蔵へと戻っていた
セイバーたちだったが、そんな彼女達の元を時臣からの書状を携えた久宇舞弥が訪れる。
その内容から時臣に見くびられている事を書状から感じ取ったアイリスフィールは、微かに怒りを
滲ませながらも会談を承諾する。
そして深夜、時臣の要請に応じて言峰教会を訪れたアイリスフィールたちは、時臣との共闘の条
件として唯一所在が掴めていないライダーに関する全ての情報の開示と、最大の障害となり得る
言峰綺礼の即時国外退去を要求する。


というのが第17話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説はちょっと多目です。
YAMAHA・V-MAX
1985年にヤマハ発動機が国外向けに販売を開始した自動二輪車で、日本国内では1990年
から発売されている。
メルセデスベンツは冬木市に於けるアイリスフィールの移動手段として予め持ち込んでおいたが、
移動ルートが限定される事とセイバーの騎乗スキルが機械仕掛けな現代の乗り物に対しても有
効であることから、衛宮切嗣の命を受けた久宇舞弥がセイバーの市街戦向けの機動手段として
用意した。
元々高回転時に加速性能を向上させるVブーストシステムが搭載されており、量産市販車なが
ら145馬力を叩きだせるマシンだが、切嗣らは更に改造を施したのみならずニトロチャージャー
まで搭載している。
アハト翁
第1話にも登場したアインツベルン家の現頭主、ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン。
あれでも年齢は200歳近く、第3次聖杯戦争に於いてはアインツベルンのマスターとして参戦
したが、そもそもアインツベルンの魔術が戦闘向きではなかった事もあり、緒戦に於いてあっさ
りと敗退したため、第4次聖杯戦争に備えて切嗣を招き入れた。
聖杯の器
聖杯戦争の最重要キーアイテムであり、アイリスフィール本人のこと。
サーヴァントが戦いによる敗北、ないしはマスターの死亡によって消滅した際にサーヴァントの
魔力を回収して聖杯の源と為し、聖杯を作り出すための代物。
サーヴァントが消滅するごとに魔力を蓄えるため、聖杯の器にとって不要な人としての機能が
損なわれていくことになる。
全て遠き理想郷(アヴァロン)
結界宝具 ランク:EX レンジ:0~1 対象:1
効果対象を現世から隔絶した妖精郷に置くことであらゆる物理・魔法攻撃を無効化し、多次元
交信すらも遮断する最強の盾の機能を秘めた聖剣の鞘。
副次効果として所有者の老衰の停滞と無限の再生能力があり、この鞘を所有していると老い
が抑制され、例え死に繋がる重傷を負ってもたちどころに回復する事が出来る。
聖杯の器としてのアイリスフィールの事情を知るが故に、切嗣はセイバー召喚の媒介として使
用した後に秘密裏にアイリスフィールに持ち歩かせていた。

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Fate/Zero補足情報その16 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第16話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:舞弥はどうやってソラウを見付け出したの?あと殺さなかった理由は?
A1:居場所を見つけ出したのは経験と勘です。
   ランサーのマスターであるケイネスは切嗣によって再起不能に追い込まれ、ランサーが残っ
   ている以上は新たなマスターと再契約した可能性を推測されていました。
   当然ながらその第1候補はケイネスの許嫁であるソラウであることも推測済みであり、当然な
   がらソラウに関しては実戦経験の無い魔術師である事も事前調査で調べてありました。
   (ホテル爆破時に切嗣がケイネスに成りすます際、ソラウの名前を出した事から推測可能)
   つまり自分の身を守る術を心得ていないソラウの居場所を特定するには、新都方面で他の陣
   営に見付かる危険が低い戦場から距離が離れた場所、ある程度の高さがあり戦場を窺う事
   が出来る場所、という条件を満たすところに絞り込めば良いわけです。
   新都方面に限定されている理由は、旧市街の深山町には遠坂と間桐の拠点が存在するため
   敵陣営が集中する場所には拠点を設けない可能性が高い事からです。
   ソラウを殺さずに捕縛した理由はケイネスの生死と拠点を聞き出す目的があったからです。
   これはマスター権移譲の有無に関わらず、ソラウとケイネスを確実に仕留めてランサーの敗
   者復活を阻む必要があったからです。
   恐らく舞弥はソラウの右手に令呪が宿っているのを確認したため、処理を行っている際にラン
   サーを呼び戻されるのを避けるためにまずは右腕を切断。更にこの時点で令呪を摘出する手
   段が無かったために、ソラウの身柄を確保した後令呪の宿る右手を撃ち抜いたわけです。

Q2:ケイネスは何故拳銃で神父を殺したの?というか、腕治ったの?
A2:璃正を殺したのは、他のマスターに令呪を与えないためです。
   ケイネスの腕は治っていません。
   あれはソラウにマスターとしての権利を移譲(本人的には一時的に預けている)した後、アー
   チボルト家のコネを使って日本在住の人形遣い(恐らく青崎燈子のことと思われる)に渡りを
   つけて、莫大な謝礼と引き換えに両腕の機能を回復したに過ぎません。
   所謂「腕だけなら日常生活に支障の無いレベルで動かせる」状態になっているだけです。
   また、神父殺害時に拳銃を用いたのは犯行を切嗣の仕業に見せかけるためですが、問題は
   切嗣が参加しているという事実を知るのはケイネスと綺礼だけであり、肝心の綺礼が切嗣に
   関する情報を時臣にすら伝えていない、ということでしょう。(ウェイバーは切嗣の存在を知っ
   たものの、どういう人物かまでは知らない)

Q3:切嗣の目的が交渉なら、なんでセイバーたちを廃墟に来させたの?
A3:ランサーが邪魔だからです。
   切嗣がソラウという人質をとっていても、霊体化出来るサーヴァントを従えた敵相手に真正面
   から交渉を行おうとしても返り討ちにあうだけです。
   仮にセイバーを伴った状態で行けば自らが真のマスターである事を知られるのみならず、交
   渉の内容が内容だけにランサーのみならずセイバーにも阻まれる可能性があります。
   そこで「サーヴァントにはサーヴァントを持って処する」という聖杯戦争の鉄則に従い、セイバ
   ーとランサーが互いに一騎打ちでの決着を望んでいる心理を利用したわけです。
   つまりランサーを排除してケイネスと交渉出来る状況を作り、ケイネスを完全な敗北に追い込
   むまでの時間稼ぎをする囮役として、わざとセイバーにランサーの拠点を教えたわけです。
   当然ながらセイバーが正面から来ればランサーは逃げないであろうこと、残りの令呪の関係
   上ケイネスが令呪を用いて逃走できないであろうことを見越した上での行動です

Q4:交渉成立してランサーが消えたのにケイネス殺す必要ってあったの?
A4:普通に考えればありません。
   聖杯戦争に於ける敗北条件は全部で三つあります。
   一つは与えられた令呪を全て使い切る事、二つ目は戦闘敗北などでサーヴァントが消滅する
   事、そして三つ目はマスターが死亡する事であり、ケイネスのケースは二つ目の条件を満た
   しているため敗北が確定しています。
   ただしこのケースだと他の陣営でサーヴァントが健在なままマスターだけが死亡した場合、
   そのマスターが未使用だった令呪を再付与されて戦線に復帰する敗者復活の可能性も残さ
   れています。
   つまり切嗣としては、敗者復活の可能性すら摘み取った完全な形でのケイネスの敗北、とい
   うのが最上の結果であり、まんまとそれを成し遂げたわけです。

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Fate/Zero 第16話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第16話を見ました。
各々が死力を尽くし、キャスターの討伐に成功した英霊達。
夜の冬木の街が静寂を取り戻すかと思われたが……

-#16 栄誉の果て-

キャスターの暴走による一連の騒動は左手の傷が完治したセイバーの宝具と、事後処理に奔
走した監督役・言峰璃正の苦心もあって聖杯戦争の崩壊という最悪の事態は回避された。
冬木市新都のセンタービルで待機していたランサーの代行マスター、ソラウ・ヌァザレ・ソフィア
リは戦闘の気配が収まってなおランサーが健在であることを確認して安堵の吐息を漏らすが、
彼女の背後には衛宮切嗣の牙が迫っていた。
切嗣の命令を受けて他の陣営の動向を探り、その過程でソラウを捕捉した久宇舞弥は令呪が
宿る右腕を切り落とし、身柄を押さえてその場を立ち去る。

遠坂時臣との戦闘で全身に火傷を負い、意識を失っていた間桐雁夜に対して応急処置を行っ
た言峰綺礼は、雁夜を間桐家の門前まで運んでその場を去る。
師である時臣に対する反逆行為とも云える雁夜の救命を行った自分自身に驚きを感じながら
も、後悔ではなく奇妙な高揚感を抱いていることを綺礼は自覚するのだった。

他の陣営がキャスターの対処に掛かりっきりになっている間、密かに言峰教会を訪れていた
ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは、キャスター討伐が果たされた褒賞として言峰璃正から
追加の令呪を受け取る。しかし他の陣営にも令呪が渡るのを良しとしないケイネスは、未使
用の令呪を保管する璃正を背後から射殺してしまうのだった。

キャスターを討ち果たし、ソラウと合流するためにセンタービルの屋上へと戻ったランサーだっ
たが、令呪を撃ち抜かれた右手と大量の血痕からソラウの身に由々しき事態が生じたことを
知る。しかしソラウの生存は確認出来ても、正規の契約下になかったことからその所在を見
つけ出す事が適わず、隠れ家へ戻ったランサーはソラウを守れなかった責を問われ、ケイネ
スから激しく叱責されてしまうのだった。
そんなランサーとケイネスの元を、切嗣から情報を受けたアイリスフィール・フォン・アインツベ
ルンとセイバーが訪れる。
キャスター戦に於ける消耗もあって、横槍を受ける心配が無い状況での決着を望むセイバー
に応え、ランサーもまた一騎打ちに応じるのだが……


というのが第16話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は少なめです。
追加令呪
聖杯戦争の監督役が保管している、過去の聖杯戦争で使われる事の無かった令呪のこと。
監督役の意思によって、聖杯戦争に参加するマスターに対して新たに与える事が出来る。
一人のマスターに対して聖杯から与えられる令呪は最大で3つであり、4つ以上の令呪を保有
するには追加令呪は必須となる。
今回の聖杯戦争ではキャスターが暴走し聖杯戦争の存在を脅かしかねなかったため、監督役
の権限によってキャスターの討伐を最優先事項とし、その褒賞として追加令呪を提示していた。
正規の契約
魔術師とサーヴァントの間で交わされた魔術的主従契約のこと。
この契約を交わすことで、マスターとサーヴァントは離れていても互いの危機を感じ取る事が出
来る。アインツベルンの城で切嗣に再起不能に追い込まれたケイネスの危機をランサーが感知
出来たのも、この契約があったからこそである。
ランサーの陣営は当初魔力供給のみソラウが担当し、令呪の管理と主従契約はケイネスが担
当する変則的な契約を行っていたが、ケイネスが再起不能に陥って以降は令呪の管理もソラウ
が受け持っていた。
その際ランサーがケイネスに義理立てしてソラウとの主従契約を拒絶していたため、ランサーは
ソラウの窮地を把握出来ず、その所在を探る事が適わなかった。
自己強制証文(セルフギアススクロール)
魔術社会に於ける、決して違約しようの無い取り決めを結ぶときに用いられる呪術の一つ。
証文作成者本人の魔術刻印を用いる、作成者自身への解除不能な強制の呪いであり、その効
果は例え次代に魔術刻印を譲渡しても継続され、死後も解除される事は無い。
この証文を用いての交渉を行うという事は、証文に記された条件が作成者にとって最大限の譲
歩の証でもある。

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Fate/Zero補足情報その15 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第15話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:雁夜って時臣を倒せるの?
A1:正面から戦っている限り勝ち目はありません。
   そもそも間桐の魔術師としての家系は断絶する寸前の状態(慎二は魔術回路が無い)であり、
   雁夜がかつて頭主の地位を引き継ぐ予定だったのは兄である現頭主よりも僅かに魔術回路
   を多く保有していたことに起因しています。
   従って雁夜は元々魔術師としての条件を備えていても、その素質はかなり低いものでした。
   加えて魔術そのものを忌諱し早々と出奔しているため、魔術に関する知識もかなり低く、擬似
   魔術回路の役割を果たす刻印虫を体内に植え込む事でようやくマスターの資格を得たわけで
   すが、これには「始まりの御三家は優先的に令呪を与えられる」というアドバンテージも働い
   たから、と推測されます。
   しかもそれは僅か1年程度のものであり、蟲の基礎的な操り方は会得可能でもそれを用いた
   魔術の行使は出来ないものと推測されます。
   対する時臣は雁夜とは対照的に幼い頃から鍛錬を積んで来ていますし、魔術回路も比較に
   ならないほど多く所有しています。
   加えて時臣が得意としているのは、蟲使いの魔術師にとって相性が悪い炎の魔術であり、
   時臣と雁夜の実力差は文字通り雲泥の差ということになります。
   元々相性の悪い魔術の使い手あり、基礎的な実力も上回っている時臣に対して正面から挑
   んでいる限り、雁夜に勝ち目などありません。
   雁夜にとって時臣を打倒しうる唯一の方法とは、相性の良いバーサーカーでアーチャーを撃
   破し、そのままバーサーカーで時臣に止めを刺す方法でしょう。尤も、それは他の邪魔が入
   らないことが大前提ではありますが。

Q2:ライダーはなんで一人で戦おうとしたの?
A2:時間稼ぎをするためです。
   キャスターが召喚した巨大な海魔はキャスターからの魔力供給を受けて存在を保っています
   が、人間を捕食する事で自力で魔力を補えるようになると、キャスターの魔力が尽きても存在
   を保ち続けるようになってしまいます。
   そうなる前にセイバーたちはキャスターを引きずり出し、ランサーの槍で魔力を遮断したかった
   わけですが海魔の再生があまりにも早いため、キャスターを引きずり出すどころか海魔が川岸
   に辿り着くのを遅らせるのが精一杯だったわけです。
   そこで改めてキャスターを打倒する方策を探るため、策を練るための時間を作り出すために敢
   えて固有結界に引き込んでの単独戦闘に出たわけです。
   ウェイバーをわざわざ残したのも、結界を解除するタイミングやキャスター打倒の方策を知るた
   めでもあります。

Q3:アイリスフィールはいつから携帯電話を持ち歩いていたの?
A3:日本に入る前からずっとです。
   そもそも切嗣が打ち出した今回の聖杯戦争に於ける基本的な戦略は、マスターとサーヴァント
   の完全な別行動によってセイバーを囮として敵マスターを暗殺していくことです。そのためセイ
   バーの制御と、マスターの暗殺を担当する切嗣や舞弥の存在を敵陣営に悟らせないためにす
   るのがアイリスフィールの主な役割になります。
   キャスターの暴走という想定外のアクシデントに見舞われたため、アインツベルンの城で一時
   的に合流を果たしてはいますが、切嗣とアイリスフィールは一度も顔を合わせることなく聖杯
   戦争を終わらせるのが本来の戦略だったわけです。
   基本的にはセイバーとアイリスフィールに好きに動き回らせ、それに釣られて出てきた他のマ
   スターを仕留めていくわけですが、戦況の推移によってはアイリスフィールに具体的な指示を
   送る必要性が生じてくる可能性もあります。
   その際に直接接触を行う事で切嗣の存在を露見させる危険性が生じるため、予め携帯電話
   の使い方を教えて持ち歩かせていたわけです。
   ただし原則的には使用しない方針だった事と、キャスターへの対処法を模索中の緊迫した状
   況下だったことも相俟って、実際に電話が掛かってきた時は通話方法を失念してしまっていた
   ため、ウェイバーが代わりに電話に出たわけです。

Q4:何故セイバーとアイリスフィールはエクスカリバーのことを黙っていたの?
A4:セイバーの騎士としての誇りから、ですね。
   セイバーの総魔力量に匹敵する魔力を使うエクスカリバーの使用には両手による全力の振り
   抜きが必須になりますが、ランサーとの戦闘で左手に治癒不可能な傷を負った影響で左手の
   親指が全く動かず、剣の柄を両手でしっかりと握れない状況にあります。

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Fate/Zero 第15話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第15話を見ました。
キャスターの暴走を阻む事が出来ずに苦戦するセイバー・ライダー・ランサーと、キャスターを
放置して自分達の戦いに没頭するアーチャー・バーサーカーだが……

-#15 黄金の輝き-

アーチャーがバーサーカーとの空中戦に興じる一方、ビルの屋上で繰り広げられる遠坂時臣と間
桐雁夜の戦闘は、炎の魔術を得意とする時臣と蟲の大群に襲わせる以外の攻撃手段を持たぬ
雁夜の特性もあり、蟲に突撃させる雁夜と炎の壁でそれを阻む時臣という構図で戦いの体を為さ
ぬ代物が展開されていた。
その愚直なまでの攻撃手段に対し、時臣は防御壁を維持し続けることによる自滅を待つのではな
く、自身の手による早期決着を試みて蟲の突撃を阻みながら攻撃に転じる。
魔術師の家に生まれながら魔術に背を向けた俄仕込みの魔術師である雁夜に、物心付く頃から
魔術の鍛錬を積んできた時臣の攻撃を防げるわけも無く、雁夜は全身を炎で焼かれ、魔術師に
対する呪詛を吐きながらもビルから転落してしまう。
そして二人の対決を見守っていた言峰綺礼は、転落した雁夜がまだ生きている事を確認し止めを
刺そうと試みる。だがその瞬間、再び令呪が宿った際のギルガメッシュとの会話が脳裏をよぎり、
救命措置を施しながら苦悶にのたまう雁夜の姿に愉悦を感じ始めるのだった。

一方でキャスターに対する有効な手段を見出せずに攻めあぐねていたセイバーとライダーだったが、
既に海魔が河川の浅瀬部分にまで到達した事を受けて一度後退。
ライダーが王の軍勢で足止めをする間に、状況を打開する方策を練ることとなる。
有効な打開策を見出せないウェイバー・ベルベットに対し、唯一の打開策を持ちえながらもそれを
言い出せずにいるアイリスフィール・フォン・アインツベルンとセイバー。
そこにキャスターのマスターである雨生龍之介を殺害したものの、キャスターの消滅まで持ち堪え
られないと判断した衛宮切嗣からの連絡が入る。
携帯電話の使い方を知らないアイリスフィールの代わりに電話に出たウェイバーは、切嗣から再
出現の場所とタイミングについて指示を受けると同時に、セイバーの左手を完治させる事でキャス
ターを倒せる事を知らされる。
正当な戦いによる負傷から、切り札を失った事を悟られまいとしていたセイバーだったが、それが
キャスターを一撃で消滅させうる代物である事を知ったランサーは、躊躇することなく必滅の黄薔
薇を自ら破壊する。
不治の呪いから解放され、キャスター討伐のための準備が整ったセイバー。
だが、そこにまたしてもバーサーカーが襲撃をかけてくるのだが……


というのが第15話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説はほぼありません。
ミトリネス
王の軍勢を構成するライダー配下のサーヴァントの一人で、ミトレネスともいう。
元々はアケメネス朝ペルシア(古代イラン)の将軍でダレイオス3世の部下だったが、サルディス
(今のトルコ共和国マニサ県)にイスカンダルが侵攻して来た際、降伏して配下に加わった。
ペルシア滅亡後はアルメニアの太守となるも、以降は歴史の表舞台に登場していない。
ウェイバーに呼ばれたライダーが、固有結界の外との連絡係として差し向けた。
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
対城宝具 ランク:A++ レンジ:1~99 最大対象:1000人
アルトリア(アーサー王)が持つ最高級の聖剣であり、最大攻撃力を持つ宝具。
勝利する黄金の剣(カリバーン)を失ったアルトリアが、師であるマーリンの導きによって湖の乙女
から授けられた、月の光を集め星(世界)によって鍛えられた神造兵器。
所有者の魔力を刀身に流し込むことで光に変換し、それを加速・増幅させる事で広範囲に影響を
及ぼす神霊魔法レベルの光の斬激を生み出すことが出来るが、発動には両手での振り抜きが必
須となる。だがランサーとの緒戦に於いて左手に治癒不可能な傷を負ったため、これまで一度も
使用されることは無かった。
姉妹剣として円卓の騎士の一人であるランスロット所有の無毀なる湖光(アロンダイト)、アルトリ
アの甥でもあるガウェイン所有の転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)が存在する。


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Fate/Zero補足情報その14 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第14話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:セイバーとライダーは戦っているのに、何故ランサーは戦わないの?
A1:戦略上の問題です。
   キャスターの召喚した海魔はキャスターの宝具によって保たれています。つまりキャスターの
   宝具の魔力を一時的にでも遮断すれば、海魔は存在を保てなくなって消滅するわけですが、
   その為には海魔の内部にいるキャスターを表に引きずり出す必要があります。
   ただし、キャスターが具体的にどの辺りにいるのかは判らず、相手が再生能力を持っているこ
   とはセイバーとランサーは承知しています。
   この状態でランサーが加わるとランサーには、キャスターの位置を捕捉→投擲ポイントへ移動
   という手順を踏む必要があるため、再生に追いつかない可能性が出てきます。
   そのためランサーには投擲し易い岸に予め待機してもらって、セイバーとライダーがキャスター
   を露出させる役割を担っているわけです。
   まあ、あとは実体化したまま水上戦を行えるスキルが無い、という理由もありますが……

Q2:ギルガメッシュが乗っているのは何?
A2:あれはヴィマーナ(ヴィマナ)と呼ばれる飛空船の原型です。
   ヴィマーナとは、古代インドの古典リグ・ヴェーダや叙事詩ラーマーヤナなどに描かれている空
   飛ぶ船の名称で、この故事が由来でインドではジェット機のことをヴィマーナと呼ぶこともある
   そうです。
   このヴィマーナは高速飛行や人員運搬、果ては宇宙空間の飛行など、その目的や用途によっ
   て様々な形状のものが存在しており、ギルガメッシュのヴィマーナはその原典でもあることから
   形状を変えることで多機能な性能を発揮出来るとんでも飛空船だったことが窺えます。

Q3:ギルガメッシュは何故キャスター討伐を渋っていたの?
A3:答えは時臣との会話の中にあります。
   人にはそれ相応の分があり、それを弁えるのが当たり前というのがギルガメッシュの思考です。
   時臣はキャスターを王の庭園を荒らす害虫と例えていましたが、ギルガメッシュにしてみれば庭
   園を荒らす害虫の駆除は管理している庭師の領分であり、キャスターという害虫を討滅するの
   は庭師である他の英霊にやらせておけば良い、というわけです。
   それでもキャスターを攻撃したのは、あくまでも魔力供給を行っている時臣に対する義理立てと
   しての行動です。

Q4:時臣はなんで令呪を使わないの?令呪を使えば従わせられるんでしょ?
A4:ギルガメッシュとの関係に致命的な亀裂を生むのを防ぐためです。
   確かに令呪の力は強大で、使えば確実にキャスターを葬り去る事は可能でしょう。しかしそれ
   はギルガメッシュにとって不愉快な事を押し付ける、という意味を持っています。
   令呪が使えるのは3回限りであり、極力使わずにサーヴァントを従わせるには一定の信頼関
   係を構築しておく必要があります。
   しかしギルガメッシュは一度、真名が露見するのを恐れた時臣の令呪によって不本意な撤退
   を強いられています。加えて奥の手である乖離剣の使用という進言で不興を被ったばかりでも
   あります。
   そんな時臣が令呪を用いればキャスターを討伐しえても、ギルガメッシュは一切時臣の言葉に
   耳を貸さなくなるのみならず、最悪の場合はギルガメッシュに叛旗を翻されて殺される可能性も
   十分にあります。その最悪の事態を予見したが故に、令呪の使用に踏み切れなかったのです。

Q5:時臣はなんで飛空船から飛び降りても平気だったの?
A5:魔術によって着地の衝撃を無効化しているからです。
   あの場面で時臣が用いた魔術は、物体の重さを操る質量操作の魔術と、大気中の空気の流
   れを操る気流操作の魔術を併用しています。
   簡単に言うと自分の体重を軽くして、空気をクッション代わりにして落下速度を調節する事で、
   着地の衝撃をなくしたわけですね。

Q6:バーサーカーに乗っ取られた戦闘機のパイロットはどうなったの?
A6:描写こそされていませんが、アーチャーとバーサーカーの空中戦で高加速時のGに耐え切れ
   ず、内臓破裂を起こして即死しています。

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Fate/Zero 第14話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第14話を見ました。
衆目を気にすることなくキャスターによって呼び出された巨大な海魔。
聖杯戦争の崩壊という窮地を前にして、キャスター討伐に共同戦線を張る英霊達だったが……

-#14 未遠川血戦-

キャスターの暴走と聖杯戦争の露見。
その情報は聖堂教会のスタッフによって監督役である言峰璃正の元にも届いていた。
しかしサーヴァントを従えず、キャスターを独自に処断する方策を持ち得ない璃正は、他のマスタ
ーがキャスターの討伐を果たすことに望みを託し、隠蔽工作が自身の手に負えなくなったことを
悟ると魔術協会に対して事後処理の応援を要請する。

言峰綺礼からの報告を受け、ギルガメッシュを伴って未遠川へとやってきた遠坂時臣は、セイバ
ーとライダーの二人掛りですら討伐しえないキャスターの海魔に対し、英霊としての格の違いを示
す絶好のチャンスとして進言する。
だがギルガメッシュの攻撃を受けて尚健在な海魔に驚愕させられた時臣は、奥の手である乖離
剣による海魔の滅殺を上申するも逆に叱責を被り、冬木の土地の管理者としての立場とギルガ
メッシュとの関係の崩壊との間で板ばさみになってしまうのだった。

一方、哨戒任務から帰還の途についていた2機のF-15Jは突如追加された偵察任務のため冬
木市へと向かっていたが、未遠川でキャスターの海魔を目撃するも1機は目測を誤って接近しす
ぎた事で捕食されてしまい、それを目撃した僚機は混乱状態に陥って交戦を開始しようとするも、
突如現れたバーサーカーによって機体を乗っ取られてしまう。

水上で繰り広げられるセイバー・ライダー対海魔の戦いを他所に、ギルガメッシュとの空中戦を始
めるバーサーカーと雁夜とのマスター同士の戦いを始める時臣。
混沌と化してきた戦場の中で、衛宮切嗣は勝利の為に策を張り巡らせて行くのだが……


というのが第14話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は前回よりも多目です。
F-15Jイーグル
マクダネル・ダグラス社(現在のボーイング社)製戦闘機、F-15C/Dを元に三菱重工業が中心となっ
て製作した航空自衛隊配備の戦闘機のこと。複座式はF-15DJ。
J型・DJ型を含めて213機製作されたが12機を訓練中の事故などで失っており、現在稼動中な
のは201機。
主な配備先は、千歳・小松・新田原・那覇の各基地等等。
1981年から正式運用されており、2012年現在でも現役の航空自衛隊主力戦闘機である。
光の巨人
M78星雲にあるらしい光の国と呼ばれる場所からやってくるとかいう、皆さんご存知の某ヒーロー
のこと。
ディアボロ
ジョジョの奇妙な冒険第5部のラスボス。ではなくて、大道芸でお馴染みなジャグリングに使われ
る道具だと思われる。当然、時間を飛ばすなんて芸当も出来ない、はず。
お椀の底を張り合わせたような形をした独楽を、両端に棒を結びつけた糸で操り空中で回す芸に
使われる道具の事。
作中に登場するF-15Jパイロットのコールサインとして用いられている。
余談だが、ディアボロの技の中には「エクスカリバー」と呼ばれるものも存在している。
天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)
対界宝具 ランク:EX レンジ:1~99 最大対象:1000人
ギルガメッシュが持つ奥の手であり、至宝たる乖離剣(エア)によって放たれる一撃。
空間切断の能力を有し、対象を空間断層に落とし込んで問答無用で切り裂く事が可能であり、
その威力は王の財宝に保管されている宝具のバックアップで増幅する事も出来る。
セイバーの持つ約束された勝利の剣(エクスカリバー)と同等か、それ以上の破壊力を秘めた宝
具であることから、ギルガメッシュに対して海魔を葬るために時臣は使用を進言したが逆に叱責
を受けた。
対人宝具
宝具のカテゴリーの一つであり、一度に発揮できる効果が一人(或いは少数)に対するもの。
セイバーの風王結界、ランサーの破魔の紅薔薇と必滅の黄薔薇などが該当する。
効果が対人に限定されるため、魔力防御を無効化したり不治癒の傷を負わせることは可能だが、
純粋な物理防御に対しては扱いが普通の武器になるため無効化されてしまう。

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