とある魔術の禁書目録Ⅱ #10 [とある魔術の禁書目録]

とある魔術の禁書目録Ⅱの第10話を見ました。
ステイルの魔術を封じるためにオリアナが仕掛けた自動迎撃術式。
競技場に仕掛けられた術式を破壊するために、
競技者に紛れ込んだ上条と土御門だが、オリアナの仕掛けた魔術が吹寄に牙を剥く。


#10 速記原典(ショートハンド)

オリアナ追撃に必要不可欠なステイルの魔術を復活させるため、
自動迎撃術式が仕掛けられた競技場へと選手に紛れて潜り込んだ当麻と土御門だが、
競技を取り仕切っていた吹寄が偶然にも術式に触れたことで昏倒してしまった。

迎撃術式を潰した当麻と土御門は、
倒れた吹寄が搬送される混乱に乗じて競技場を抜け出すと、
最初に取り逃がしたバスの整備場に土御門が用意してきた、
理派四陣を起動させたステイルの誘導で再びオリアナを追い始めるが、
あと一歩のところで通りかかったバスの中に逃げ込まれてしまうも、
乗客の有無を確認した土御門は整備場で予めステイルがバスに貼っていたカードのうち、
オリアナが逃げ込んだバスに貼り付けたカードを発動させることでバスを破壊し、
オリアナの足を止める事に成功する。
だが、ようやくオリアナに追いついたと思ったのも束の間、
ステイルを苦しめていた迎撃術式の設置場所を探るために用いた魔術、
占術円陣で受けた傷が癒えていない土御門は肉体の自然治癒能力を阻害し、
一定以上の傷を負ったものを昏倒させる魔術によって戦闘から除外されてしまう。

幻想殺しで一時的に効果を遮断してもすぐに発動するオリアナの魔術の前に、
土御門を救うためには術式を発動している原典そのものを叩くしかないと悟った当麻。
同じ術式を2度も使わないと宣言するオリアナの変幻自在の魔術の前に、
一方的に追い詰められていくのだが、同じ魔術を使わないという特性を逆手に取り、
オリアナの攻撃を先読みすることで迎撃し、オリアナ本人には逃げられてしまうも、
荷物の奪取には成功するのだが、
オリアナが運んでいた代物が何の変哲も無い看板であることを知り混乱する。

一方イギリス清教の本拠地である聖ジョージ大聖堂に於いて、
刺突杭剣のレプリカを保管していた大英博物館の館長、
チャールズ=コンダーから刺突杭剣に関する報告を受けていたローラは、
刺突杭剣という霊装など最初から存在していなかったこと。
そしてオリアナとリドヴィアが運び込んだ代物が使徒十字(クローチェディピエトロ)と呼ばれる、
突き立てた土地を強制的にローマ正教の領土とする霊装であることを知るのだが……


というのが第10話の大まかなあらすじですね。
オリアナと、そして未だに声以外ではOPとEDでしか出番の無いリドヴィア。
彼女たちの本当の目的がようやく判明する事となった今回ですが、
それを詳しく語っていく前にまずは世界の勢力図というものをおさらいしないと。
まずはここまでのお話でも語られている通り、
世界は魔術と科学という2つの勢力に分かれているわけで、
ほぼ半々の力で拮抗しているのはご承知の通りかと思います。
とはいえ、魔術側はローマ・イギリス・ロシアを筆頭とした十字教やアステカ魔術、
イギリスを中心とした西洋魔術が反目しあっており、
十字教にしたところでローマとイギリスは潜在的な敵対関係に近い状態で、
決して一枚岩とは言えない状況。
と、ここまで聞けば科学側のほうが優位にも映りますが、
学園都市が優れた科学技術を独占しているため、科学結社のように反発する組織もあり、
常に内紛の火種を抱えているような状況。

ここでポイントとなってくるのが、今回判明した霊装・使徒十字。
神の子(現実に則して言うなればイエス=キリストのことですが)の弟子であった12人、
即ち12使徒の1人である聖ピエトロ(ペテロ)の墓に建てられた十字架で、
ペテロの眠りを妨げぬように遺産の管理を行うという建前の下に、
バチカンにあるペテロの墓の真上に総本山である聖ピエトロ大聖堂が建てられ、
十字架の効果が及ぶ範囲はローマ正教の領土として認められた。
裏を返せば、十字架の突き立てられた土地で十字架の効果が及ぶ範囲内は、
例外なくローマ正教の領土となり、ローマにとって都合が良い様になるということ。
刺突杭剣が魔術側の核兵器破壊という限定的な効果なのに対して、
使徒十字は科学・魔術を問わずに国を丸ごと乗っ取り、
しかも乗っ取られた側は疑問や不満を抱かずそれを強制的に受け入れる、という意味です。
そして問題となっているのは乗っ取るのが魔術側最大勢力で、
乗っ取られるのが科学側の最大勢力であるという点になります。
これを現実の日本の政治に当てはめれば、自民党が民主党に吸収併合され、
自民党議員の所属が民主党議員になるようなもの。(大連立ではありません)
そしてその状況を国民が何の疑問も抱かずに受け入れる、ということになります。

魔術が復活したステイルのルーンのカードによって、
というか明らかなご都合主義によって逃走を阻まれて追いつかれたオリアナ。
一度使った魔術を使わないというポリシーのため、
(正確には同じ魔術を2度使えないわけですが、その辺りはこのシナリオが終わった後で)
最初こそ多才な魔術で当麻を圧倒するも、
同じ魔術を使った同じ方向からの攻撃は来ない、という弱点を突かれることに。
でもまあ、ここは戦闘に於ける当麻の頭の回転のよさを褒めるべきでしょうねえ。

そして偶然にもオリアナと遭遇する事となる上条夫妻と御坂母娘。
しかし詩菜に対する刀夜の言い訳が、恐ろしいほど当麻と重なりますね。
フラグ体質といい言い訳の仕方といい、この父親にしてこの息子あり。
いや、この息子にしてこの父親あり、でしょうか?
詩菜同様に、当麻と付き合う事になった女性は、一生気苦労が絶えなさそうですねえ。


刺突杭剣のレプリカと思われていたものが使徒十字のレプリカと判明し、
取引内容が想定していたものと全く異なる代物であったことを知ってなお、
不敵な笑みを浮かべるローラ=スチュアート。
取引されるのが学園都市そのものであることを知り、
世界のバランスを保つためにオリアナとリドヴィアを追う決意を固めるステイルと土御門。
使徒十字を見つけて破壊するのが先か?
学園都市がローマ正教に乗っ取られるのが先か?
世界の命運を賭けた鬼ごっこは3回戦へと突入していく。


おまけはこちら

過去記事
#1 8月31日(最後の日) #2 法の書 #3 天草式
#4 魔滅の声(シェオールフィア) #5 蓮の杖(ロータスワンド) #6 残骸(レムナント)
#7 座標移動(ムーブポイント) #8 大覇星祭 #9 追跡封じ(ルートディスターブ)



nice!(26)  コメント(0)  トラックバック(4) 
共通テーマ:アニメ

nice! 26

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 4

トラックバックは一部のブログや時間帯、 記事によって弾かれてしまうことがあります。 頂いたトラックバックには返信するよう心掛けておりますが、 全てのトラックバックに返信する事が叶わない事を予めご了承下さい。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。