Fate/Zero補足情報その13 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第13話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:キャスターと龍之介は何故朝になってから戻ってきたの?
A1:夜の間はそれぞれ別行動をしていたからです。
   具体的には龍之介は夜の街でキャスターから貰った腕輪を利用し、子供達を集めていま
   した。そしてキャスターはアインツベルンの城へ赴いて戦闘になったわけですが、ランサー
   がセイバーに加勢した事と、宝具の効果をランサーに無効化されたため撤退しました。
   その後二人は街中で落ち合い、一緒に戻ってきたのが朝だった、というわけです。

Q2:ウェイバーは何故書店に行ってイスカンダルの伝記を調べていたの?
A2:明け方に見た夢が気になったからです。
   ウェイバーは自身のサーヴァントであるイスカンダルのことについては、殆どと言って良い
   ほどに把握出来ていません。尤もこれはウェイバーに限らず、全ての陣営にも言えることで
   はありますが。
   例えて言うなれば、日本人に限らず殆どの先進国の国民はアメリカ合衆国大統領の顔と
   名前は知っていますが、大統領の経歴や施行した政策とその結果について知っている人
   はそれほど多くないでしょう。更に議員時代の政策となれば、それを把握している人も少
   なくなる。それと同様に、歴史に名を残した英雄といえども、その詳細を把握している人は
   それほど多くないわけです。
   そのため、ウェイバーはイスカンダルについて多少なりとも知識を深めようとしたわけです。
   当人に聞かなかったのは、自身のサーヴァントについて把握していない事を知られたくな
   い、というプライドもあってのことでしょうね。

Q3:キャスターは馬鹿でかい海魔を召喚したけど、前回使わなかった理由は?
A3:自身で制御出来ないからです。
   キャスターが召喚した海魔は、キャスターの宝具から魔力供給を受ける事で現界、即ち実
   体化を可能としており、当然ながら魔力が途切れればそれを保てなくなるわけですが、同
   時に術者がコントロール出来る魔力の量に応じて使役出来る使い魔の格も異なります。
   前回セイバーと戦ったときは、セイバーを疲弊させて生け捕りにするのが目的だったわけで、
   セイバーの抹殺はキャスターの望みではありません。従って制御不可能な大質量の海魔
   ではなく、質は落ちるものの大量の海魔による物量作戦を執ったまでです。
   今回は龍之介の神に関する解釈に基づいた行動のため、制御の可否を度外視した召喚を
   行った結果が、あの巨大な海魔の召喚に繋がっているわけです。
   召喚の目的そのものが根本的に異なっているため、召喚される海魔も異なるのは当然な
   わけですね。

Q4:海魔を岸に辿り着かせるとアウトな理由って何?
A4:住民を捕食して魔力を補給する事が可能となるからです。
   魔力の源となっているのは生き物の生命力そのものであり、これは原油のようなものです。
   即ち魔術師は生命力という原油を、魔術回路という製油装置を用いて魔力という名のガソ
   リンを作り出し、魔術という名の車を動かしているわけです。
   そのため、ガソリンを作り出す製油装置の役割を果たす魔術回路が無い人間は魔力を作
   り出せないため、魔術を行使出来ない、というだけで本質的には変わりありません。
   ようは魔術師と一般人の違いは知識云々ではなく、魔術回路の有無というわけです。
   そのため魔術師か否かは関係なく、一般人ですら海魔にとっては魔力の源になります。
   海魔は無限ともいえる再生能力を有しており、唯一の対抗手段が魔力切れを待つことです
   が、それも自分で補給出来る状況になってしまっては意味がありません。
   つまり住民からの魔力補給が可能となったが最後、人間が全て捕食されるまで倒す事が
   不可能になってしまうわけです。

Q5:アーサー王に湖の乙女の加護なんてあったっけ?
A5:恐らくエクスカリバーやアヴァロンに関する伝承に起因しているのかと。
   伝承ではカリバーンが折れたアーサー王にエクスカリバーを授けたり、カムランの戦いで
   傷ついたアーサー王をアヴァロンへと運んだりしています。
   そのため、セイバーの持つ水上歩行能力はこの伝承に起因しているものと推測できる訳
   です。

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Fate/Zero 第13話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第13話を見ました。
主を失ったサーヴァントが居ないのに、言峰綺礼の右手に浮かび上がる失われたはずの令呪。
綺礼が再び戦いへと臨む為には、他者のサーヴァントを奪うしかないのだが……

-#13 禁断の狂宴-

遠坂邸に於けるアーチャーとアサシンの戦いに端を発した聖杯戦争の開戦から4日目の朝。
いつものように夜の冬木市を散策し、アジトへと戻ってきた龍之介だったが、ライダーによって処
理された自分達の作品の成れの果てを目の当たりとしてショックを受けてしまう。
落ち込む龍之介に対しキャスターは、他者の仕業であり神罰ではないと神を否定して慰めようと
するのだが、世界中の人間一人一人のシナリオを書き続けている神は人間を愛すると同時に、
一人の道化師でしかないという新たな解釈を示されて感嘆し、次の行動指針を思いつき行動へ
と移していく。

アインツベルンの城に於ける騒動に居合わせ、帰宅してからの眠りでイスカンダルの過去を夢と
して見たウェイバーは、イスカンダルのことを詳しく知るために書店へと赴く。
ライダーに適当に買い物をさせている間に、伝記を調べていくウェイバー。
だがそれを買い物から戻ったライダーに見咎められ、聞きたいことがあれば直接聞けばいい、と
窘められるのだが、ライダーが実際に30そこそこという若さで亡くなった事実を知り暗い気持ち
になってしまう。
それでも志半ばで倒れたとはいえ自らの力で覇道を進んだイスカンダルに対し、ウェイバーは自
身が未熟な魔術師であるという劣等感から、ライダーが契約に対して不満を持っているのではな
いかという不安を抱く。
だがライダーはそんなウェイバーを自分と同じ大馬鹿者と称し、ウェイバーもまたイスカンダルが
自らの夢を果たしえなかったことを知るのだが……


というのが第13話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は少なめです。
オケアノス
世界の果てにある海の事。
古代ギリシアでは世界は地中海を中心とした円盤状になっており、大陸の周囲を海流が巡って
いると考えられていたため、この海流の事をオケアノスと呼称していた。
イスカンダルは東、即ちアジア・極東方面に向かっていたため、イスカンダルの言うオケアノスは
大まかに太平洋インド洋・大西洋・北極海が該当すると思われる。
アドミラブル大戦略
イスカンダル(ライダー)お気に入りのゲームソフト。
パッケージの形状からセ○・サターンのソフトっぽいので、恐らく大元は第2次世界大戦をモデル
にした大戦略シリーズの一つ、ワールドアドバンスド大戦略だと思われる。
なお、ライダーが着ているTシャツも同ゲームの代物である。
当然ゲーム機本体が無ければ遊べないのだが、そこは抜かりなく一緒に購入していた。
セ○・サターンが主力機だった当時に於けるゲームソフトの初回出荷量から考慮しても、人気作
品を発売日にふらっと立ち寄って購入出来るのは運が良いと言わざるを得ないだろう。
湖の乙女の加護
アルトリアに付与されている水上歩行を可能とする特殊なスキルのこと。
折れてしまった勝利する黄金の剣(カリバーン)の替わりとして授けられた約束された勝利の剣
(エクスカリバー)と共に、湖の乙女から授けられた能力と思われる。
常時発動型のスキルであり、何尋の水であろうと歩を阻む事は出来ない、という説明通りたとえ
それが汚水であろうとも効果は発動する。


分割2クールという変則的な放送をするFate/Zeroの前半である1クール目も今回でお終い。
自分達のやっている事の意味、正確には一部だが、それを理解出来ない龍之介とキャスターは
自分達が他のマスターに狙われている事など知らず、アジトが破壊されて茫然自失。
まあ当人達は自分達が良ければそれで良い、って思考でルールを無視してやっているわけで
すが、単純にルールの存在を知らないだけでしょうね。
そもそも龍之介は生粋の魔術師ではなく、魔術師になれる資質を備えた素人ですから、聖杯戦
争の存在も魔術世界に於けるルールも知らないのは当たり前。

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Fate/Zero補足情報その12 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第12話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:アサシン本当に死んだ?実はまだ生き残っているんじゃないの?
A1:ライダーにやられてしまったアサシンですが、アサシンは自身を分裂させる宝具を持っていて
   一度は敗北した演技をして見せました。ただしこれは時臣と綺礼が事前に申し合わせてアサ
   シンが脱落したように見せかける事で他の陣営、とりわけ拠点とサーヴァントの情報収集を
   行うことが目的だったわけです。
   あの時点に於いては既に他のマスターの拠点と、各サーヴァントのおおよその能力は収集
   済みで、唯一判っていなかったのはライダーに別の宝具があるかどうか、位でした。
   しかし中途半端な戦力では使われずにただアサシンを失うだけなので、残っていたアサシン
   を総動員してライダーに仕掛けたものの全滅させられてしまったため、アサシンは完全に消
   滅しています。

Q2:切嗣って何処で何をして、今何処にいるの?
A2:ケイネスを追って城を出た後、ケイネスの拠点の発見とランサーの健在を確認して、拠点と
   しているホテル(第3話で舞弥と合流した部屋)に戻って情報整理中でした。
   また、綺礼との戦闘で舞弥が一時的に行動不能に陥っているため、城を出て以降の情報
   収集も自分で行っています。
   なおこの時点で既に来日から2日が経過していますが、あの後切嗣さんは日本に入って最
   初の睡眠をとりました。

Q3:セイバーたちの新しい拠点っていつの間に用意したの?
A3:聖杯戦争が始まる以前からです。
   切嗣の基本戦略はアイリスフィールとセイバーに囮役を務めてもらい、二人を狙うほかのマ
   スターを背後から排除していく、というものです。当然ながら、アイリスフィールたちの拠点は
   他のマスターたちにも知られているため、アインツベルンの城が戦場となって拠点としての
   機能を果たせなくなる可能性も考慮していました。
   そうした事態に対処するために用意していたわけですが、実際に名義を買い取ったのは聖
   杯戦争が始まって以降のようですね。

Q4:セイバーたちの拠点って、具体的にどの辺りにあるの?
A4:最初のアインツベルンの城は冬木市街地から車で1時間ほどの郊外にありましたが、今度
   の拠点はstay nightで衛宮邸だった建物です。つまり遠坂・間桐の拠点まで徒歩10分程
   度の位置にあります。
   アイリスフィールが言っていた通り魔術師の拠点としては不向きな日本家屋ですが、聖杯
   戦争期間中の短い間だけ機能すれば問題ないのと、敵対勢力の拠点の目と鼻の先という
   意外性で選ばれた場所です。

Q5:なんでアイリスフィールは体調不良に陥ってるの?
A5:アサシンが消滅したのが原因です。
   聖杯を作り出すためには7体のサーヴァントを戦わせるのみではなく、消滅したサーヴァン
   トの魔力を溜めておく聖杯の器と呼ばれる魔道具が必要になってきます。
   この聖杯の器はアインツベルンだけが知る「ラインの黄金」という技術を用いて作成されて
   いるため、アインツベルンのマスターは必ずこれを所持して聖杯戦争に参加しています。
   そしてこの聖杯の器は、消滅したサーヴァントの魔力を自動的に回収する機能を持ってい
   ます。つまり聖杯の器に回収されたアサシンの魔力が、器を持ち歩いているアイリスフィー
   ルの体に影響を与えて不調を引き起こしているわけで、アイリスフィールの不調こそアサシ
   ンが消滅したもう一つの証拠ともいえます。

Q6:綺礼はアーチャーに切嗣の詳しい説明を避けていたけど、何故?
A6:詳細を話してギルガメッシュに余計な手出しをされるのが嫌だったからです。
   聖杯戦争に於ける綺礼の役割は時臣の支援でしたが、同時に切嗣と会う事が目的でもあ
   りました。これは綺礼が自分の目的を何も持たずに生きてきた過去、言い換えれば自分の
   生きる意味に答えを求め続けながら、それを見出せなかった事に由来します。
   だからこそ綺礼は切嗣の過去の経歴に自身を重ね合わせ、突然表舞台から姿を消した切
   嗣がアインツベルンと出会った事でどんな答えを得たのか知りたいのです。

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Fate/Zero 第12話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第12話を見ました。
英雄王・騎士王・征服王。
酒宴という名の三人の戦いに敗れたセイバーだったが……

-#12 聖杯の招き-

それが英雄王の不興を買う行為と知ってか知らずか、言峰綺礼に命じてアサシンを総動員して
ライダーにぶつける事で、ライダーの奥の手とも云える宝具・王の軍勢を暴き出した遠坂時臣は、
ライダーへの対抗策を模索しながらもアーチャーを動員した殲滅戦に打って出ることを決意する。

捕り逃したケイネスを追って城を離れていた衛宮切嗣は結局止めを刺す事が出来ず、拠点とし
ているホテルに戻り負傷で城に留まっていた久宇舞弥から城を離れた後の顛末とライダーの宝
具・王の軍勢の情報を得る。
集めた情報を元に現状と今後の方針に対する分析を開始する切嗣だったが、その中で綺礼の
目的だけが見えてこない事に苛立ちを覚えるのだった。

一方で度重なる襲撃とライダーの訪問によって結界を根こそぎ破壊され、拠点としての機能を
失った城を放棄する事となったアイリスフィールとセイバーは、不測の事態に備えて予め切嗣が
用意していた新たな拠点へと案内される。
だがアイリスフィールが朝から普段と様子が異なると感じながらも敢えて黙殺していたセイバー
は、新拠点の結界敷設に関してすら自ら行おうとしない異常性を問い質し、彼女がホムンクルス
特有の構造的な欠陥故に身体機能の一部が不自由な状態にあることを知る。

その頃、聖杯戦争に於ける時臣の弟子としての役割を終えた綺礼は、アーチャーから頼まれ、
アサシンに調査させていた他のマスターの情報を報告していたのだが……

というのが第12話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は少なめです。
未使用の令呪
令呪とは聖杯に選ばれた魔術師に与えられ、それ自体が膨大な魔力を秘めた代物であり、サ
ーヴァントを従える証であると同時に聖杯戦争への参加資格を示す代物でもある。
一人のマスターに対して一度に与えられる令呪の数は最大3つであり、保有する令呪の数だけ
サーヴァントを自身の命令に強制的に従わせる事が可能となるが、全てのマスターが必ず3つ
の令呪を消費するわけではなく、令呪を使用することなく敗北する事もある。
聖杯はサーヴァントを失ったマスター、或いは死亡したマスターから未使用の令呪を回収して、
参加者に欠員(正確にはサーヴァントが健在のままマスターが死亡したケース)が出た場合は、
新たなマスターが選定されて回収された未使用の令呪が与えられる。
工房
所謂、魔術工房の事。
魔術の実験や開発、更には魔術行使を行うために用意された部屋や建物のことで、魔術師の
拠点には必須となる代物。
魔力が外に漏れ出すのを極力抑えるため、工房は石やレンガ・土で囲われた密閉空間が望ま
しいようである。実際、遠坂と間桐の工房はそれぞの屋敷の地下に作られている。
ホムンクルスの構造的欠陥
ホムンクルスとは魔術によって生み出された人工の生命体であり、普通の人間とはそもそもの
体の構造が異なっている。例えば骨折した場合は普通の人間ならば骨の接合を行うわけだが、
ホムンクルスの場合は新たな骨を生成して折れた骨と丸ごと取り替えるという、いわば機械修
理的な治療法が可能な反面、普通の人間のような治療が有効なのかどうかは未知数である。
その為、体調不良を五感の一つである触覚を意図的に遮断する事で補っているが、触覚を遮
断しているために力を込める事が出来ない、というのがアイリスフィールの説明になる。


最初の茶番以来ずっと屋敷に引き篭もっていたため、全体的に見てもそれほど出番に恵まれて
はいない時臣さんですが、アサシンを失った事でいよいよ本格的に参戦を決意。
とはいっても、また暫く出番無しになるであろう事は明白なんですが……
なんていうか、時臣さんって敵役四天王のリーダーっぽい位置付けの印象が強いですね。
所謂、偉そうにしているけど意外と弱いキャラ、みたいな……

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Fate/Zero補足情報その11 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第11話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:ライダーはどうやって酒を手に入れてきたの?
A1:ウェイバーは日本での宿泊費をケチるために民家を使っていますし、イスカンダル召喚後は
   色々とイスカンダルの暇潰しのための品物(ズボンやビデオなど)を購入しています。
   そこそこの所持金を有してはいますが、いくら略奪行為を咎めていても滞在の宿泊費すら
   ケチっている状況で酒一樽を買うお金を出せるのか?という疑問が生じてきますね。
   多分、想像以上にウェイバーくんはお金を所持していた、と思いたいです。

Q2:アーチャーって他人の提案には素直に応じそうに無いけど?
A2:自分に絶対的な自信を持つ性格のギルガメッシュですから、普段ならそう易々と応じる事は
   ないでしょうが、今回は議題が聖杯の所有権に関することだからでしょう。
   世界に存在する財宝は全て自分の所有物、と豪語しているからこそ、聖杯の所有者を自身
   の与り知らぬところで勝手に決められるのは我慢ならなかったものと推測出来ます。
   なおアーチャーは毎日勝手に冬木の街を散策していますが、ライダーがアーチャーと接触出
   来たのは単なる偶然です。

Q3:アーチャーってどうやってお酒を出したの?
A3:自身の宝具・王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)から取り出しました。
   第5話の用語解説でも触れている通り、王の財宝とは所謂ドラえもんの四次元ポケット的な
   代物であり、宝物庫そのものが宝具なのです。
   四次元ポケットの中身に空気砲のような武器になる秘密道具があれば、暗記パンや翻訳
   コンニャクのような物理的な武器にならない秘密道具があるのと同じように、王の財宝には
   他の英雄の宝具の原型となった武器以外にも、色々な宝物が貯蔵されています。
   ただしあまりにも数が多すぎて、当のギルガメッシュ自身も所有する財宝の正確な総量を
   把握出来ていません。

Q4:ライダーって魔術師なの?
A4:違います。
   固有結界は確かに魔術の領域に属する代物ですが、心象風景を現実に投影するには魔力
   よりも寧ろイメージの明確化が重要になってくるようです。無論魔力も大事ですが、そもそも
   サーヴァントは巨大な魔力の塊な上に、いざとなったら契約している魔術師から魔力を回し
   て貰う事も可能です。
   王の軍勢はイスカンダルの呼びかけに応じたかつての部下が、次々と他の仲間に呼びかけ
   て、共通する心象風景をより強固にして固有結界を維持している、と考えられます。

Q5:アサシンの襲撃に対してアーチャーが不機嫌そうなのは何故?
A5:王としての沽券に関わるからですね。
   この酒宴はライダーが呼びかけ、セイバーが場所を提供していますが、酒を用意したのは
   他ならぬアーチャーであり、彼は主賓でもありながら主催者の一人でもあるわけです。
   つまり横槍を入れて酒宴を邪魔するという事は、アーチャーの体面に泥を塗るのと同義でも
   あり、その点に配慮することなくアサシンを参集して襲撃をかけた時臣に対して怒っている
   わけです。

Q6:結局アサシンは死んだの?
A6:今回の襲撃はアサシンの全戦力を動員して行われました。
   理由はライダーの能力を判別するためには中途半端な戦力では意味が無いためです。
   そのためアサシンは今度こそ完全消滅し、綺礼が最初の脱落者となりました。

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Fate/Zero 第11話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第11話を見ました。
キャスター・ランサー陣営と言峰綺礼を退けて、束の間の平穏を取り戻したセイバーたち。
一方キャスターの工房を急襲したものの、後味の悪いライダーが思いついたのは……

-#11 聖杯問答-

アインツベルンの森――――
冬木の聖杯戦争を始めた始まりの御三家の一つであるアインツベルンは、土地の管理者である遠坂
から拠点を提供される事を良しとせず冬木の街郊外に位置し、そこそこ霊格の高い森林地帯を買い
上げてドイツから城の一部を移築し聖杯戦争専用の拠点としていたが、この森は開戦から3日目に
キャスター・ランサー陣営と言峰綺礼の襲撃を受けて一番の激戦地と化した。
そして3勢力からの同時襲撃を退ける事に成功したアインツベルン陣営は、セイバーのマスターであ
る衛宮切嗣が止めを刺し損ねたランサーのマスターであるケイネス・エルメロイ・アーチボルトを追って
城を離れ、綺礼との戦闘で重傷を負った久宇舞弥は辛うじて破壊を免れた数少ない寝室で治療を受
けていた。
だがアインツベルン陣営のブレインである切嗣の不在、
その間隙を突くかのようにアインツベルンの森に第4の侵入者が現れる。
宝具・神威の戦車(ゴルディアス・ホイール)の力で僅かに残った結界を根こそぎ薙ぎ払いながら侵入
してくるライダーと、それを迎え撃たんと武装して赴くセイバー。
だが緊張の面持ちで姿を表したセイバーに対し、ゲームのロゴをあしらったTシャツとジーパンという
ラフな格好で訪れたライダーは、携えてきた酒樽を示して酒宴を提唱するのだった。

英霊としての格の優劣を明らかにする事で不要な争いを避け、聖杯の真の所有者となるべき英霊を
見定めるための聖杯問答という名の酒宴。
セイバーのマスター代行であるアイリスフィールと、ライダーのマスターであるウェイバー・ベルベット
が見守る中、城の中庭で始まった二人の王の宴だったが、意外な事に遠坂時臣のサーヴァントであ
るアーチャーもまた姿を表すのだった。
予想だにしていなかった難敵の思わぬ登場に緊張に包まれるアイリスフィールとウェイバーを他所
に、アーチャーは自らが貯蔵する酒を取り出して何食わぬ顔で宴に参加する。

聖杯の詳細を知らず、それでも『財である以上は元を正せば自分の所有物』という観点から、それを
他者にむざむざと明け渡すのを由としないバビロニアの英雄王。
世界征服を行うための一個の生命体として現世に於ける完全な肉体を欲し、聖杯の所有権が他者
にあることを承知してなお、目的の為にそれを手に入れようと欲するマケドニアの征服王。
そんな自らの欲を優先させる二人の王に呆れていたブリテンの騎士王ではあったが、彼女の願いが
『故国の救済』即ち、騎士王としての自身の否定にあることに逆に呆れられてしまうのだった。


というのが第11話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は少なめです。
聖杯問答
イスカンダルが提唱した、聖杯に託す願いの甲乙をつけるための話し合い。
各々の大願を詳らかにし、優劣をはっきりとさせる事で優れた願いを持つものに聖杯を獲らせるなら
別に殺しあう必要なんかないよね?という意図の下に、まずは英雄王・征服王・騎士王での話し合
いを行おうとした。
ただし実質的な大願を持ち合わせているのは騎士王のみであり、英雄王と征服王の場合は大願
とは呼べぬ代物であったが、例え持ち合わせていたとしても客観的に優劣を付けられる人物がいな
いことから三者の主張は平行線を辿ったであろう事は想像に難くない。
また、相手の正しさを認めながらもそれを奪い取るのが征服王のやり方と自ら言っている事から、
例え相手の優位を認めたとしても聖杯を譲るつもりが無かったのは明白であり、この聖杯問答には
英雄王と騎士王の人と為りを図るための方便や、マスターに対して酒を飲む正統性を保つための
出任せであった可能性も否定出来ない。
聖杯
最高級聖遺物の一つであり、所有者のあらゆる願いを叶える願望器としての側面を持つ器。
ただし聖杯としての機能を有していれば認められるように、贋作も含めて大量に存在している。
冬木の聖杯戦争で用いられているのは第七二六号聖杯と呼ばれる代物であり、これはアインツベ
ルンが求める『第三魔法の再現』に特化した機能しか持ち合わせていないため、贋作と判定されて
いるものの、第三魔法の再現に必要な魔力は所有者の願望を叶えるに足るだけの量を有しており、
故に『冬木の聖杯』は聖杯としての機能を有しているため『本物に近い贋作』と云えない事も無い。

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Fate/Zero補足情報その10 [Fate/Zero]


色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第10話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:冒頭の凛は何をやっているの?
A1:対象に自身の魔力を注ぎ込む、宝石魔術に於ける基礎段階の修行を行っています。
   具体的には宝石に魔力を注ぎ、異なる形状へと作り変えるという課題です。宝石に注ぎ込む
   魔力を制御するための修行であり、注ぎ込む魔力の量が少なければ宝石を変形させる事が
   出来ず、逆に量が多すぎれば宝石が壊れてしまう。
   凛が行っていたのはこの匙加減を修得するための修行で、魔力を注ぎすぎたために宝石が
   破損してしまったわけです。

Q2:凛の修行って綺礼ではなく、常に時臣が見ているの?
A2:基本的に魔術は一子相伝であり、頭主が次期後継者と定めた相手にのみ伝えられます。
   これは先祖から受け継いだ魔術の特性や研究成果を継承させるのには、外部から適正者を
   探し出すより血縁者の方が適正が高く容易であるという点が理由の一つとして挙げられます。
   ただし、どんなに素質のある魔術師であろうとも生まれたときから魔術の知識を有しているわ
   けではありませんので、基礎的な知識を習得させるための初級魔術の修行が行われます。
   この初級魔術の伝承という部分に於いては、魔術師であるなら後継者でなくとも特に問題なく
   教授する事が可能であり、綺礼が時臣を師事しているのはこれが理由になります。
   ランサー陣営の一人であるケイネスが魔術講師という立場で不特定多数の魔術師見習いに
   講義を行ったり、ケイネスの婚約者でもあるソラウがソフィアリ家の後継者でもないのに魔術
   を行使出来る理由もこれです。
   しかし凛の場合は遠坂家の後継者という立場にあるため、遠坂の魔術の修得が必要になり
   ますが、これを伝授させる事が出来るのは頭主である時臣以外には存在しません。
   その為、必然的に凛の魔術修行は時臣が直々に見る事になります。

Q3:凛が修行に使っていた宝石って使い回しが出来るの?
A3:基本的に使い捨てです。
   時臣は凛が割った宝石を再構築して馬の彫像を作り出していましたが、割れた宝石を再生さ
   せると宝石そのものに時臣の魔力が宿ってしまいます。
   凛の行っている修行は魔力の篭っていない宝石に魔力を注ぎ込んで形状を変えることで、魔
   力量のコントロールを身に付けさせるのが目的なので、魔力が宿った魔道具として再生された
   宝石では基礎修行用の道具としての意味を成さないわけですね。

Q4:凛は魔術師なのに普通に学校に通って大丈夫なの?
A4:そうせざるを得ない事情があるだけです。
   魔術師は凛のように普通の生活を送りながら魔術の修行をするタイプと、完全に隠遁生活を
   しながら修行するタイプの2種類が存在します。
   魔術を秘匿するという前提に立てば後者の方が理に適っているわけですが、代重ねの長い
   魔術師の家系は多くが表向きは貴族や有力者という面を持っています。
   つまり周囲の目があるために簡単には引き篭もれないわけです。
   遠坂家は冬木の土地の大地主であり、魔術の秘匿のみならず世間体という観点からも一般
   人を装う必要性があるため、魔術の修行を積みながらも表向きは普通に生活しています。
   遠坂家の魔術修行が決して安価ではない宝石を使い捨てに出来る理由も、地主としての土
   地代と時臣が申請した魔術特許の特許料という莫大な収入があるからで、聖杯戦争の舞台
   を提供出来た理由も冬木の土地が遠坂家の広大な私有地だったからです。

Q5:凛はなんで時臣に連絡しないで一人でコトネを探しに行ったの?
A5:一人で行かざるを得ない事情があるからです。
   魔術と聖杯戦争の存在を知っているが故に、凛は冬木市で頻発している児童誘拐事件が聖
   杯戦争に関わっている可能性と、コトネがそれに巻き込まれたであろう可能性に気付いてい
   ました。
   また、余計な心配を与えないために聖杯戦争が終わるまで時臣と連絡を取ってはならない、
   と葵から厳命されていた事と、当事者の一人である時臣に頼み込んでも身動きが取れずに
   コトネを助けられない可能性がある点を考慮して、凛は敢えて時臣に伝えず単独で捜索に乗
   り出したわけです。

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Fate/Zero 第10話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第10話を見ました。
キャスター陣営の暴走によって、運営に支障をきたし始めた第4次聖杯戦争。
その影響は徐々に、そして確実に広がる気配を見せていた。

-#10 凛の冒険-

遠坂凛――――
聖杯戦争の舞台となる冬木の街を管理する遠坂家五代頭主・遠坂時臣の娘であり、遠坂家六代目
頭主候補でもある彼女は、物心付く頃には既に父親から魔術の手解きを受けていた。
魔術の存在を秘匿する、それは全ての魔術師が絶対に曲げてはならない厳然たるルールであり、
未だ正式な魔術師とは言えなくとも初球魔術の修得が終了した凛にとっても同様だが、だからとい
って現代社会に於いては魔術の修行の為に実質的な隠遁生活を送れるわけも無く、魔術師ではな
い普通の子供達同様に普通に学校へと通いながら、それでも家では魔術の修行を行っていた。
『常に余裕を持って優雅たれ』という父の教えに従い、学校ではクラスメイトに頼られる優等生だった
凛だが魔術の技量は未だ発展途上であり、遠坂家伝来の宝石魔術に於ける基礎修行の過程にあ
ったが、失敗を繰り返しながらも修行を重ねていた。

外では同年代の他の子供と変わらない人としての生活、家の中では厳しくも優しい父との魔術師と
しての生活、そんな二重生活を繰り返していた凛の環境は聖杯戦争によって変化していく。
4度目となる聖杯戦争に参加する父・時臣の要請で、凛は隣町にある母の実家・禅譲へと退避させ
られることとなる。
凛が葵と共に禅譲へと避難してから数日が経過したある日、冬木の街では通り魔と児童誘拐事件
が頻繁に起こり始めた。その意味を理解しながらも静観する以外に無かった凛だが、異変は凛の周
囲へと徐々に、だが確実に近付いていた。
中身の無い空っぽの棺で行われたクラスメイトの葬儀に、唐突に休学した親友のコトネと連絡が取れ
ないコトネの両親。その意味を正確に理解した凛はコトネを探し出すため、両親の言いつけを破って
単身冬木の街へと舞い戻るのだが……


というのが第10話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は少なめです。
魔力
魔術師が魔術を行使するための源。
自然界に存在している魔力を『大源(マナ)』、魔術師自身が発生させる魔力を『小源(オド)』と呼ぶ。
魔術師の魔術行使の大部分は小源を用いて行われるが、両者の質に違いは無い。
魔力の源は生命力であり、言い換えるならば魔術師であるなしに関わらず全ての人間が魔力を有
していることになる。しかし生命力を魔力へと変換するためには魔術回路が必須であるため、これを
持たない人間は魔術師とはいえない。
生命力=原油、魔術回路=精製機、魔力=ガソリンや灯油、魔術=車や石油ストーブ、と考えれば
理解しやすい。
常に余裕を持って優雅たれ
遠坂家の家訓であり心構え。
物事の対処に当たる際に、あらゆる事態を想定してそれに対処出来るだけの準備を入念に行うこと、
同時に想定外の事象に晒された場合にも精神的な動揺に捕らわれぬ様に強くあること。
自身に驕ることなく準備をし、物事を冷静に処理出来るようにするという教え。
禅譲
凛の母親である葵の生家で、深山町の隣町に存在している。
元々は魔術師の家系だったが間桐家同様に魔術回路が継承出来ずに衰退し、現在は魔術回路も
消滅して久しく、完全に一般人の家系となってしまった。
しかし禅譲の家系は配偶者の血統潜在能力を最大限に引き出す事が出来る特異体質の持ち主で
あり、時臣は遠坂家の血統が持つ潜在能力を引き出すためだけに葵を配偶者として選んでいる。
魔力針
凛が誕生日プレゼントとして父親から贈られた、方位磁石の形をした魔道具。
普段は何の反応も示さないが、魔力に反応してその源を指し示す力を持っており、感知した魔力が
強ければ強いほど針は激しく反応する。
自然界に満ちた魔力(大源)にも反応するが、凛はこれを与えられて以降自身で色々と実験を行い、
大源と人為的な魔力の痕跡との反応の違いを予め確認している。

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Fate/Zero補足情報その9 [Fate/Zero]

色々と謎の多いFateのストーリーや難解な専門用語を、少しでも理解出来るような補足情報です。
今回は第9話からの補足情報を色々と書いていきます。

Q1:ディルムッドの回想シーンなのに、何故ケイネスなの?
A1:あれはディルムッドの記憶がケイネスの中で夢という形で再現されたものだからです。
   サーヴァントは既に死した英霊ですから、基本的に睡眠を必要としません。
   当然ながら夢を見る事もないわけですが、因果線によって繋がっているマスターとサーヴァン
   トはお互いの記憶を覗き見ることが出来ます。
   その手段の一つが夢であり、意識を失っていたケイネスはディルムッドの生前の記憶を夢と
   いう形で覗き見たわけです。

Q2:切嗣の攻撃でケイネスは死んだんじゃなかったの?
A2:切嗣の使う起源弾は不可逆の変質を与える代物ですが、それ以上の効果はありません。
   つまり起源弾の効果は対象の魔術回路を出鱈目に繋ぎ合せるところまでであり、そこから先の
   ショートサーキットによる魔力の暴走とそれに伴う体の破損は、対象の魔術師自身が引き起こす
   現象でしかありません。
   従って起源弾を失った直後は単にケイネスが激痛で意識を失っていた状態であり、切嗣がケイ
   ネスの頭部に弾丸を撃ち込んで確実に殺す前にランサーが現れて邪魔をしたわけです。
   その為、ケイネスは命まで奪われる事はありませんでしたが、起源弾による魔術回路のショート
   の影響で内臓・筋肉・神経が深刻なダメージを受けて回復の見込みが無い事と、魔術回路が壊
   滅的なダメージを受けて魔術を行使出来なくなったため、魔術師としては死亡したのと同義であ
   り、人間としても五体不満足な状態での一生を余儀なくされているため、生命活動こそ許されて
   いるものの死んだも同然の状況になっています。

Q3:ケイネスはランサーの事を信頼していないの?
A3:これっぽっちも信頼していません。
   アインツベルンが失われた第3魔法の再現を、遠坂時臣が根源の渦へ至る道を開く事を、
   間桐雁夜が桜の解放の条件として聖杯を欲しているように、マスターは何かしらの望みや願い
   を持って聖杯戦争に参加していますが、なにもこれはマスターに限った話ではありません。
   ジャンヌ・ダルクの蘇生を望むキャスター、自分自身で今度こそ世界征服を成し遂げる事を望む
   ライダー、世界中の財宝は全て自分のものであり、自分の与り知らぬところで勝手に奪い合い
   をされるのが気に入らないアーチャーのように、あらゆる願いを叶える万能の願望器を手に入れ
   るため、魔術師の召喚に応じて使い魔となるサーヴァントにもまた聖杯を欲するだけの理由が
   存在し、だからこそ契約を結んだマスターに従うのを了承しています。
   ところがランサーは、この聖杯を欲する理由をケイネスに対して明かしていません。
   正確にはケイネスにそれを信じてもらえていないのです。
   ディルムッド・オディナはフィオナ騎士団随一の使い手と謳われる程の勇猛な騎士でしたが、
   魔貌に魅入られた彼の主君の婚約者であるグラニアに聖誓(ゲッシュ)を課され、グラニアとの
   駆け落ちを強要された経緯を持っています。
   後年に主君であるフィンから二人の仲を許され、騎士団に復帰しているものの、主君への背信
   を犯した騎士という不名誉も付き纏う事となりました。
   英霊の座に招かれた後も、主に対する忠節を貫き通せなかったのを唯一の心残りとしていた
   ディルムッドはケイネスの召喚に応じた後、ケイネスの為に聖杯を獲ることが望みだと伝えたわ
   けです。
   つまりディルムッドにとってはケイネスに対する忠誠と自らの騎士道を全うする事が望みだった
   わけですが、ディルムッドの伝承を知っているケイネスは主君の婚約者を奪った裏切りの騎士
   と捉えており、自身の婚約者がディルムッドを好意的な目で見ている事も相俟って、フィンのよ
   うにいつか自分も裏切られるのではないか?と疑っていました。
   故にディルムッドの言う事は自分を欺くための虚言であり、信用に値しないとケイネスは判断
   していたわけです。

Q4:ケイネスはなんでソラウに抵抗しなかったの?あとソラウって本当にケイネスの婚約者?
A4:魔術回路の暴走による自傷行為の影響で筋肉と神経がボロボロになっていたため、体を動か
   すことが出来なかったからです。つまり抵抗したくても出来ない状況にあったわけです。
   当然ながらソラウがケイネスの右手小指を折った時も、痛みはおろか折られた感触すら認識
   出来ず、ケイネスの知らない間にソラウはケイネスの体を切り刻む事すらも可能なのだという
   事実を再認識させられました。

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Fate/Zero 第9話 [Fate/Zero]

Fate/Zeroの第9話を見ました。
城を挟んだ森の東西で繰り広げられた戦いは、
キャスターの逃亡と言峰綺礼の撤退でそれぞれ終わりを告げた。
一方城内で繰り広げられた戦いは、ケイネスの敗北で幕を閉じたのだが……

-#09 主と従者-

礼装・起源弾――――
火と土の二重属性を持つ衛宮切嗣の起源、即ち『不可逆の変質』の特性を最大限に発揮出来る
ように作り出された概念武装の側面を持つ魔術師殺しの武器が、全力の魔術行使を行ったケイ
ネス・エルメロイ・アーチボルトに直撃したことで魔術回路が暴走を起こし、自らの魔力で自壊した
事でアインツベルン城内の戦闘は収束した。
そしてセイバーと共に城外でキャスターと戦っていたランサーは、主のケイネスが返り討ちに遭っ
て危機に瀕している事を悟り救援に赴いたのだった。

遥か昔のアイルランド。フィオナ騎士団の団長フィン・マックールとグラニア、そして二本の魔槍を
揮うディルムッド・オディナとその最後の瞬間。
目を覚ましたケイネスは自分が意識を失っていた事と、夢として見ていたのがディルムッドの生前
の記憶である事を悟ると同時に、自身の体の自由が全く利かないことに気付く。
魔術師にとっては最も身近な危険でありながら、それでいて初歩中の初歩ともいうべき注意点の
魔術回路の暴走による自傷行為によって、ソラウの治癒を受けて内臓は回復したものの魔術師と
しても一人の人間としても再起不能に陥った事実を知らされるケイネスと、そんなケイネスに対し
てランサーのマスターとしての権限を委譲するように迫るソラウ。
ソラウの提案がランサーに対する恋心に起因している事を薄々感じ取っていたケイネスは、ディル
ムッドの伝承と自身が完全に見捨てられる恐怖も相俟って令呪の移譲を拒むのだが、そんなケイ
ネスに対してソラウは「抵抗するなら右腕を切り落として奪う」と冷たく言い放つのだった。

一方でソラウからマスター権限の移譲を通達されたランサーは、主君と仰いだケイネスが戦闘を
放棄した以上、聖杯戦争を戦う意味がないとしてソラウのマスター代行を一時は拒否する。
しかし聖杯を手に入れることでケイネスの名誉と破壊された肉体を回復させるというソラウの言葉
に理を認め、あくまでもケイネスのために戦う事を誓わせた上でソラウのマスター代行を承認する
が、同時にランサーはソラウが妻でありかつての主君の婚約者だったグラニアと同じように、魔貌
に魅了されている事実を見抜き、自身に課せられた宿命の皮肉を嘆くのだった。

3組の襲撃者を退けたアインツベルン陣営は、重傷を負った舞弥の治療を済ませていたが、切嗣
はキャスター追撃と即時殲滅を主張するセイバーの意見を完全に黙殺し、止めを刺し損ねたケイ
ネスの追撃戦に移る事を宣言する。正規のマスターとサーヴァント、性格が真逆の両者の間を取り
持つ立場にあるアイリスフィールはセイバーの主張の正しさを認めて切嗣にキャスターを優先させ
るように進言するも、逆にランサーに対するセイバーの軽率な対応が敗北に直結していた可能性
を切嗣から指摘されて押し黙ってしまうのだった。


というのが第9話の大まかなあらすじですね。
今回の用語解説は結構多いかも。
大王
エリン(古代アイルランド)を治める大王、コーマック・マックアートのこと。
グラニアの父親であり、フィオナ騎士団が仕える王でもある。
フィン・マックール
フィオナ騎士団長だったクアールの息子で、後にフィオナ騎士団長となった人物。
窮地に陥ると右手親指を舐める癖があり、両手で掬った水を癒しの水に変える力がある。
二人目の妻を失った後、主君であるコーマックの娘・グラニアとの婚姻が許されるが、婚約の宴の
席で配下のディルムッド・オディナとグラニアが駆け落ちする。
これに激怒したフィンは盟約を結んでいた者達を追っ手として差し向けるも尽く撃退され、育ての親
である『挽き臼の魔女』すらも討ち取られた事でディルムッドとグラニアの婚姻を認める。
しかしディルムッドを騎士団に復帰させても、『婚約者を奪われた』という事実が心に暗い影を落とし
続け、ディルムッドが重傷を負った際に僅か九歩しか離れていない井戸から水を運ぶのに二度も失
敗し、ディルムッドを見殺しにした。

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